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Channel: ばいきんダディの何でオレ様が・・・
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肝付兼太さん 逝去

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肝付兼太さんが今月20日、肺炎のため逝去されました。
80歳でした。お茶の間になくてはならない昭和の名声優さんがまた一人この世から旅立たれてしまいました・・・

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暖かい雰囲気をお持ちの方でいらっしゃいました

肝付さんは、この世代の声優さんには珍しく洋画吹き替えの少ない方。ウッディ・アレンなどを演じられたこともあるそうですが、私は記憶にありません。
親しみやすい暖かいお声と、逆にコミカルで意地悪っぽいお声の両方を使い分けられて、アニメ作品、特に小さい子供向けアニメ作品に数多く出演されていた印象があります。

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謎多き車掌さん
肝付さんにもその正体は知らされていなかったそうです

その親しみやすいお声の方の代表作といえば「銀河鉄道999」の車掌さん
私が肝付さんのお名前を覚えた最初の作品です。
「次の~停車駅は~・・・。停車時間は~・・・」
耳にこびりついて離れません。
すご~く優しいキャラだったのですが、原作初期では無賃乗車した乗客を無限軌道から放り投げる描写があったりして、ギャップが怖かった記憶があります。

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ドキンちゃんへの恋を実らせてやりたかった・・・

ホラーマンも優しいキャラですよね。
「アンパンマン」には無くてはならないキャラクター。劇場版ではばいきんまんと必ず行動する役回りから悪役側なんですけど、テレビシリーズでは作中の誰よりも純粋なキャラクターだったりして。
なんか肝付さんのお優しい人柄そのもので・・・ホラーマン見ると泣けてくるよ。
ホラーマンは現在進行形で登場する人気キャラ。
次回から誰がお声を担当されるのでしょう・・・

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現行スネ夫以上に意地悪でしたよね(^ ^;)

意地悪声の代表と言えば「ドラえもん」のスネ夫ですよね。
現行ドラえもんよりも、肝付さんが出演されていた時代のスネ夫の顔はより意地悪そうで。今以上ににくたらしく思えたものです。
その旧ドラえもん時代にジャイアンを演じられたたてかべ和也さんは去年の6月に亡くなられました。弔辞の際に「ジャイア~ン!」と叫ばれたのは他ならぬ肝付さん。スネ夫とジャイアンが旅立ってしまったなんてね。もうね・・・。

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復活を祈りたい
ベッカンコ~ッ!

肝付さんは藤子作品に登場されることが多かったですね。
印象に残っているのは「ジャングル黒べえ」。
若い方はご存じないかな?差別問題の関係で長らく封印されていた作品です。
コミックは封印が解かれましたが、アニメは未だ日の目を見ず、残念ながら肝付さんのお声を聴くことができません。
「ウラ!ウラ!ウラウラウラッ!ベッカンコ~ッ!」
他の藤子作品以上にスラップスティックなセンスが大好きだったんだけどなあ。
ちびくろサンボも復活したことですし、肝付さん追悼の意をこめて是非とも復活させて頂きたいものです。

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特技は深夜の散歩(だけ)w

「怪物くん」のドラキュラは肝付キャラの典型。
「~ざます」と何度マネして遊んだことか。
余談ですが怪物くんのEDで、オオカミ男は「怪物料理の名コック」、フランケンは「力仕事」、ドラキュラは「深夜の散歩」と歌われていて、「お前は一体何の役に立ってんねん?!w」といつもツッコミを入れていました。
実際、ドラキュラは毎度何の役にも立ってなかったw

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「トンマ~ッ!」
岩鬼(玄田哲章)の呼ぶ声が聞こえてきます

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猿酒って美味いのかな?(^ ^;)

その他印象に残っているキャラを思いつくままに挙げると、「ドカベン」の殿馬、「はじめ人間ギャートルズ」の父ちゃん、「ドロロンえん魔くん」のカパエル、1979年版「サイボーグ009」のグレート(007)とか。
他にも数えきれないキャラクターたちに命を吹き込まれていました。

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あれ?
作中で活躍した記憶がないw

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1979年版テレビシリーズと劇場作「超銀河伝説」の
グレートが肝付さんでした

子供の頃から親しんだアニメキャラをあてられた声優さんが亡くなると本当に悲しいです。こうやって記事を書いて、好きだったキャラクターたちを思い浮かべるとそのキャラが旅立ってしまったようで。涙が浮かんできてしまいます。
肝付さん。今まで本当にありがとうございました。
どうか安らかにお休みください。

WAVE社 トレジャーフィギュアコレクション ダーティペア ユリ+α

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WAVE社 トレジャーフィギュアコレクション ダーティペア ユリ
(1/10スケールPVC塗装済み完成品)+α

今回はまたまた私の嫁をご紹介したいと思います。1/10ですけどねw
 ※新たに書庫「ダーティペア」を新設しました。

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この度私、ユリと結婚しました

史上最高の美女にして私の嫁この度もう結婚することにしました)、ダーティペアのユリ。
テレビ放映は1985年。最後のOVA作品が発表されたのが1990年。
以来、ガレージキットは5種類(たぶん)、完成済みフィギュアは3種類(たぶん)発売されています。
本品は2006年にWAVE社から発売されたもの。実は本来はケイとセット販売のものなのですが、この度ユリだけ入手いたしましたw
だってセットのものは未だにいい値段するんだもん。欲しいのはユリだけだしw

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ファンなら(ましてなら)全部持っておきたいところですが、私的に入手に値するフィギュアは数少ないというのが実情。本品はもちろんそのうちの一つでして、魅力あるものですが(だからこそ)不満点も少なからずあるというのが本音だったりします。
まずは良い点ですが、10年前の完成済みフィギュアとしては精密かつバランスが良好です。顔だち、髪、指先、衣装や銃まで手抜きのない造形なので安物感はゼロ。ポージングはもうちょっと冒険するか、逆にオーソドックスでもいいのになとは思いますけどね。

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なんてカワイイふくれっ面!

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なんてキュートなポーズ!

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なんて凛々しい表情!

また、90年代以降の多くのアニメと違って当時の土器手司デザインのキャラクターは現実の人間(もちろんハリウッド女優レベルの超ナイスバディですがw)に近しい体形なのが特徴。本品もそれをキッチリ踏襲しているのがうれしいところ。
個人的には一部の頭でっかちで幼児体形なのに胸とお尻だけがやたらとデカいアニメキャラはそれだけでちょっと拒絶反応が生まれますので。
あととても大切なところなのでぶっちゃけで(女性の方にドン引きされるの覚悟で)言わせてもらいますが、見ていてムラムラしますwここ本当に大切ですw

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ハアァ~

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フウゥ~

ではどこが不満なのかといいますと、それはもう一点に尽きます。顔が似ていない。
実はこれはダーティペアフィギュアだけの不満ではなく、80年代以前の女性アニメキャラフィギュア全てに共通にする不満なんですよ。
造形レベルの低かった当時のフィギュアが似ていないのはやむを得ないと思います。
しかし近年発売されたアニメのフィギュアは一般にアニメ準拠度の高いものが多いんですね。これは一気にフィギュアがメジャー化したエヴァンゲリオンもの以降の傾向かな。綾波カのフィギュア、流行りましたもんね。

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ヌウゥ~

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ホオォ~

私なりに理由を考察しますと、おそらく造形氏さんの感性が「現代アニメ」基準だからではないかと思うのです。今の流行りのスタイルのアニメキャラがまず前提にある。だから現代キャラはそのまま立体化されますが、昔のキャラは自然と現代風にアレンジされてしまうのではないかと。
典型的な例は最近話題になった等身大ラムちゃん。アレも顔が全然似てませんでしたよね。素直に当時の作品そのままに立体化してくれればいいのに。興味深いのは最近発売されるエヴァキャラものの顔が変なんですよ。似てない。エヴァも放映から20年以上経っていますからね。そろそろデザインにおいて現代アニメ感性と齟齬が生じてきているんでしょうね。

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横顔がメッチャ素敵!
横顔は似てる!

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私は尻派ですw

てなわけで、私が知っている限りダーティペアフィギュアはガレキも含めてどれも顔が似ていないのです。とても残念なことに。私の中で一番出来が良いと思っているのは去年ランペイジから発売されたガレキなのですが、体の造形もポージングも文句ないのですが、それでも顔が今一歩似ていないんですよね。ケイはイイ線いってたんだけど・・・。
ああ、どこか完全作品準拠の顔立ちで(劇場版こそ至高)ダーティペアフィギュアを発売してくれないもんでしょうか。できれば完成品で。ユリだけでいいからw

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セル画

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動画

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本編シーン

さて。話題を変えてまして、ユリのセル画を新たに二つ入手しました。
いずれも動画付きです。
一つ目は以前記事にしたOVA第5話「そして誰もしなくなった」から。
なんと記事の冒頭に載せたキャプ画と全く同一シーンのセルなんです。
何たる奇跡。こんな偶然あり得ない。これはもうやはりユリと私は結ばれる運命に・・・あ、そうか。もう結婚してたんだった。うっかりしてたよ。

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セル画

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動画

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本編シーン

もう一つは劇場版のワンシーン
かねてから劇場版の作画・キャラデザこそ至高と考えていましたので、そのセル画入手できたことは非常にうれしいです。
しかもおそらくこのシーンの作画は土器手司。やった。
ユリの体に奇妙な「欠け」がありますが、これはオッサンの靴の裏ですw
おのれ、俺の嫁からその汚い足をどけろ!いや、どけてください(泣)

2000人の狂人

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2000人の狂人
(1964年/アメリカ/ハーシェル・ゴードン・ルイス監督・脚本・撮影)
※ネタバレあり

50年以上前に作られたゴアスプラッターの始祖的作品。
ヒィ~~ハァッ!

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<ストーリー>
100年祭に沸く南部のド田舎町プリザントバレー。
そこに迷い込んだ6人の若い男女は、町長から「あなた方が主賓」と促され、半ば強制的に町に逗留することになった。しかし彼らは一人また一人と住人たちに惨殺されていく。実は100年前にプリザントバレーの住人は北軍に皆殺しにされており、2000人の住人たちは100年前の恨みから蘇った亡霊たちだったのだ・・・

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北部から旅人たちを陽気に迎い入れる住人たち

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失われた南部の旗

エクスプロイテーション映画というジャンルがありまして。有り体に言えば、エロ・グロ・ホラー・バイオレンスなどを題材にした下世話な大衆映画のことです。
タランティーノが好きそうなドライブインシアターでやってたような映画ね。
ハーシェル・ゴードン・ルイスはそのエクスプロイテーション映画の旗手のような方でして、特に本作でゴア映画のゴッドファーザーなんて言われるようになったようです。

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にっこり笑った子供が手に持つのは・・・

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陽気なバンジョーの調べは死の旋律

本作を一言で言い表すと、「村人全員食人鬼でギャ~」って身も蓋もない内容w
しかし例えば以前ご紹介した「グリーン・インフェルノ」なんかも肉付きこそしっかりした現代ホラーの佳作ですが、中身を取り出せば「村人全員が食人鬼でギャ~」ってことなので、50年経っても下世話な映画の本質ってのは何も変わっていないのでしょうね。変わって欲しくもないけどw

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うれしそうに斧を振りかざし・・・

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陽気に腕を切断w
ギャ~~ッ

ホラー映画の歴史を紐解けば、本作はそのターニングポイント、あるいはエポックメイキングとして必ず名前が挙がります。
キ○ガイが襲ってきて手足や首を切り取っちゃうってフォーマットは本作から始まったのかなあ。
「悪魔のいけにえ」や「13日の金曜日」と言ったホラー映画中興の祖も、あるいは「マーターズ」や「セルビアンフィルム」なんかの最先端ホラーも本作が無ければ存在しなかったと思えば実に感慨深いものがあります。

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いかにもB級といった風情の出演女優さん
味があるなあ

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本作で一番のお色気シーン

で、始祖的映画だから現代の尖がったスプラッターと比べてまったりとしたものなのかとい言われれば、まあ確かににまったりしてはいるんですがw、それが逆に得も言われぬ狂気に直結しているという点で、なかなかどうしてこれがものすごく気味が悪いんですよ。
単にカラーで切り株見せたから話題になったというわけでもないんですね。
明るい南部の田舎町、(一見)友好的な村人、鳴り響く陽気なバンジョーの調べ。
しかしその住人たちの全く理屈の通じない中身がすっからかんの笑顔。
笑顔と言う名の無表情とでも呼べばいいいのか。間違いなくキチ○イですw
よくまあ、こんな狂った世界観を50年以上も前に生み出せたものだと感心します。

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まあ、現代のホラーに比べればおとなしいもんなんですけどね

内容以上に印象深いのが劇中に流れるカントリーミュージック。
とてもホラー映画の主題歌とは思えないほど陽気。
タイトルは「The South Is Gonna Rise Again」
冒頭に表記した「ヒィ~~ハァッ!(英語表記ではYeeeeehaw!) 」は本編で繰り返し繰り返し流れるサビの掛け声。一度聴いたら忘れられない中毒性があります。

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ファンの前で楽しそうに「The South Is Gonna Rise Again」を歌う
ハーシェル・ゴードン・ルイス
ご冥福をお祈りいたします

既存曲かと思うほど良くできているのですが、どうやらコレ、ハーシェル・ゴードン・ルイス自らが作詞作曲によるオリジナル曲。
何という多彩さ!というより、予算ねーから俺が作っちゃえだったのかもなあw
そのハーシェル・ゴードン・ルイスですが、今年の9月26日に亡くなられました。
享年87歳。メジャー作品の監督と違ってあまりニュースにはなりませんでしたが、彼もまた映画史を彩った一流の映画人なのです。

動画貼っときますので、今日一日脳内でヘビーローテ再生しちゃって下さいw

湾岸ミッドナイト(楠みちはる)

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湾岸ミッドナイト(講談社週刊ヤングマガジン/全42巻/楠みちはる著)

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バブル華やかなりし頃。
規制緩和も手伝って高馬力・高額の和製スポーツカーが次々と誕生しました。
R32、Z32、FD、スープラ、三菱GTO、NSX。も少し安いトレノ/レビン、MR2、シルビアなんかのFR車も続々と登場して日本のスポーツカーが一番元気な時代でした。
同時にF1が一大ブームになり、車を題材にした漫画も山のように誕生したのです。モータースポーツ系、峠系、エンスー系、シャコタン系とジャンルも様々。
しかし意外と少なかったのは首都高バトルもの。ルーレット族(死語だなあ)が社会問題になっていたこともあり忌避されたんでしょうかね。

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初期型S30
連載開始(1990年)時点で15年落ちくらいだったのかなあ

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選ばれし乗り手・朝倉アキオ
彼と悪魔のZの伝説の幕開け

本作はその貴重な首都高バトル漫画。
1990年にビッグコミックスピリッツで読み切りが発表され、掲載誌をヤンマガに移して2008年まで続き、全42巻の大長編となりました。
ハイチューンな改造車が、一般車を200㎞/hでスラロームして避け、300㎞/hオーバーを競うのですが、しかし意外なまでにアングラヤンキーたちがブイブイやってるようなDQN的雰囲気はありません。むしろハイチューンと高速バトルの世界に魅せられる大人の人間模様が静かに描かれた抒情的作品だったりするのです。
何といっても本作の別名は「男のポエム漫画」ですからw

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こういうポエムが全編に溢れています

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しかしそれが実に心地よい

物語は「悪魔のZ」と呼ばれる初代S30フェアレディZに惹かれる者たちが次々と挑み、または関わっていく様子の繰り返し。
主人公は横浜のディスコでバイトをして毎晩のように首都高に上がる高校生(ダブり)の朝倉アキオ。不思議な縁に誘われて「悪魔のZ」の乗り手となりました。
彼に惹かれ、自らもR32を駆るモデルの秋川レイナ。「悪魔のZ」を狙い湾岸の黒い怪鳥ブラックバード(911ターボ)に乗る外科医・島達也。「悪魔のZ」を生んだ地獄のチューナー・北見淳
そして彼らに挑み、関わる多くのドライバー、チューナーたち。

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悪魔のZを生み出した地獄のチューナー・北見淳

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その北見自身が悪魔の走りに戦慄します

彼らの戦いはジャンプ漫画のようにただぶつかり合うわけじゃないんですね。
首都高高速バトルがいかに狂気にあふれたものかを誰もが理解しつつ、しかしなおそれに心惹かれて首都高に上がるキャラクターたちのそれぞれの思いが綴られていくのです。したがって、彼らの置かれている背景が丁寧に描写されるのですが、しかし決して微に入り細に入り語られるわけではなく、それが心地よい抒情性と余韻を作品に与えています。
ついでに言えば女性キャラもそれなりに登場するのですが、ヤンマガ連載にも関わらず艶っぽいシーンはほぼゼロです。そういうのよりとにかく「車」なんですよね。
「だが、それがいい!!」w

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悪魔のZ最大のライバル、ブラックバード

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ポルシェ911系への作者の倒錯的愛情も本作の見どころw

舞台となるのはタイトル通り深夜の首都高。初期は湾岸線(「B」)がメイン舞台だったのですが、次第にメインステージは「C1」に移っていきました。直線勝負
になりがちな湾岸よりもC1の方が緊張感があふれますからね。
首都高300km/hの狂気の中を走る者だけが共有できる「何か」。
キャラ同士のつながりはそこに集約されます。走りながら互いが直接会話(ガンダムみたいにw)できるわけでもなく、だからこそキャラクターたちの一人語りが中心になり、「ポエム漫画」化したのでしょう。フツーなら自己陶酔感炸裂でしょうけれど、舞台設定がしっかりできているのでそういう気恥ずかしさを感じず、むしろ心地よく読み進めていけるのが本作の妙だったりします。

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レイナと北見のこのやりとりが好きです
こういうこと言えるオヤジでいたいね

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200km/hで一般車をスラローム回避!
その狂気!

深夜の首都高を一人で走るという独特の空気感も本作の魅力。
あの孤独感、寂寥感。それでいて首都のど真ん中を駆け抜けているという高揚と華やかさ。深夜の首都高なんてもう20年近く走っていませんが、あの感覚を知っていれば本作を一層楽しめること請け合いです。
ああ、でも本作のように限界まで踏み込む必要なんてないですよw
危ないのでやめてください。80km/hで十分です。つーか、そもそもC1は空いていてもスピード出せませんよ。怖くて。
ちなみに私は新卒で某自動車メーカーに就職しまして、新入社員リクリエーションの一環としてテストコースで200km/h超の速度体験をさせてもらったんですよ。FDの助手席で。360度どこかに常にGがかかり続け、それでいて不安定な浮遊感があって。車内はひたすら爆音と振動。
アレはもう常人が身を置く世界じゃないですわ。

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C1から湾岸へ

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首都高-湾岸線の漂う魔の空気

本作が抒情性だけで終わっているのかと言えば全くそんなことはなく。モンスターマシンを操り、選ばれしものだけが到達できるという高揚感もまた溢れています。
人生をかけ、命をかけた「悪魔のZ」との邂逅。出会いと分かれが一瞬の勝負に集約される展開は読んでいて心がカッと燃え上がりますよ。名勝負はいくつもあるのですが、大好きだったのはマサキのFDとのC1内回り勝負かな。(第8巻)
「みせてもらおう C1赤坂ストレート - 300㎞/h」
霞が関トンネルを抜けて谷町Jctまでのわずか1km足らず。
すっげー狂気と高揚。たまりませんでしたね。

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C1で300km/h!
痺れる!

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作者はFDとロータリーが大好きだったようですね

本作は中盤以降、ポエム漫画基調から蘊蓄モノへと徐々にシフト。(当然の帰結とも言えますが)
それも狭く深い知識、かつ感覚的なものがひたすら語られていくので、もう一般人は完全に置き去り状態wよくある初心者が知ったかぶりできるタイプの漫画とは正反対
の展開でついていくのが苦しい苦しい。完全に一見さんお断りになっていました。
作者の楠みちはるは、プライベートでもひたすら車の話ばかりをするお人柄らしく、それが作品にも滲み出ていて好感度大ですw

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R32こそRB26系最高傑作!(らしい)

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聞く相手間違ってます・・・
なんてツッコミは野暮

長編作品にしては意外と登場車種は少なかったかもしれませんね。
バブルを反映してか初期はテスタロッサも登場しましたし、スープラ、S2000なんかもライバル車となりましたが、思い返すとR32とFDばかりが登場していたようなイメージがあります。楠先生が大好きなんだろうなあ。露骨にR32愛、ロータリー愛を前面に押し出していて思わず笑いそうにすらなりました。
と同時に魅せられつつも、どうしても敵視してしまうポルシェ911系への歪んだ愛情も伝わってきたりねw

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首都高300km/hの狂気

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狂気の中での生への渇望

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本作はVシネ化、映画化、アニメ化、ゲーム化されています。
動画でしか見たことないのですが、一番原作の雰囲気を良く伝えているのはゲームかなあ。アニメは頑張っているのですが、どうもCG作画の車の挙動が軽いのが残念。
2009年の映画は個人的にはかなり不出来だったと思います。何が悪いって、役者の演技もかなりアレなんですが、なにより肝心のバトルシーンに派手なBGM重ねちゃって車の音が聞こえないんですよ。こっちは実写でL型直6やフラット6の咆哮が聴きたいのにさ。監督さんは車好きじゃなかったんだろうなあ・・。まだしも低予算で色々と難ありでしたが、レース好きの大鶴義丹がこだわったVシネの方がマシでした。

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次回の当ブログ記事にに乞うご期待!

さて、今回は敢えて意識して語らなかった話題があります。
当ブログを頻繁に覗いていただいている方は既にお気づきかもしれませんが、今回の記事は完全に前フリですw
次回。ついに、あいつがやってくる!悪魔の・・・悪魔のZ-ッ!

AUTOart社 1/18 湾岸ミッドナイト 悪魔のZ

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「その車は まるでくるおしく 身をよじるように 走るという・・・・悪魔のZ-ッ」

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前回「湾岸ミッドナイト」について記事にさせて頂きましたが、ぶっちゃけコレを自慢するための前置きですw(このパターン何度目だ?w)
10月28日にAUTOart社から発売されたS30型フェアレディZ悪魔のZ仕様
版権モノです。
京商やイグニッションモデルからも同スケール品が発売されていましたが、あちらは版権モノではなく、にもかかわらずプレミアついちゃって手を出せる値段ではなくなっていました。実物を見たことはなかったのですが、版権じゃなくてもスゲーカッコよかったんですけどね。

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実物は写真よりももうちょっと深い暗いボディカラーです

AUTOart社の品質とこだわりの高さは以前ご紹介したマッドマックス2「黒いインターセプター」で保証済みですから、今年の春にAUTOart社から版権モノの悪魔のZが発売されると発表されたときにもう小躍りするくらいうれしかったですね。余談ですが、実はこの年末年始にかけて欲しい商品が他に二つあったんですよ。「宇宙刑事ギャバンのレーザーブレード」「クラッシャージョウのBDボックス」。レーザーブレードはヨドバシ店頭のデモ品をマジマジと見て悩みぬいた末に本品を選択しました。ああ、ボーナスが倍になれば・・・w
ちなみに2月にはHI-METALからダグラムが発売予定。こちらは外せませんね。

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フロント開口部からのぞくむき出しの大型インタークーラー

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ナンバーはもちろん原作漫画通り

それではまずは蘊蓄ミッドナイトと参りましょうか。
悪魔のZは漫画「湾岸ミッドナイト」で登場する主役カー。L28型エンジンを搭載したS30型フェアレディZに種々改造を施した首都高湾岸線最速を欲しいままにする伝説の車という設定。ボディカラーははミッドナイトブルー。ちなみにこのミッドナイトブルーはJIS規格にも規定されている色なのですが、本作制作にあたってはそれにこだわらず相当試行錯誤の上で色を決定したとか。原作表紙への色合いはあいまいですしたしね。

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L28型をボアアップ&ツインターボ化

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地獄のチューナー・北見淳による文字通りの魔改造

どのような改造が施されたかの詳細は後述するとして、まずは元のS30型Zについて語りましょう。
初代フェアレディZのS30/31型は1969年に誕生しました。日産の北米ターゲット車として企画がスタートしたようですね。当時北米で人気だった高額ヨーロッパ製スポーツカー需要枠に、安価で丈夫でカッコいいスポーツーカーとして投入し大ヒットしたようです。北米では「ダッツンズィー」の愛称で呼ばれていることは、園田健一の「ガンスミスキャッツ」でも紹介されていましたね。
S30型についてネットで調べると、日本よりも北米の方がはるかに詳細なサイトがいくつもあって未だにそれだけファンがいるのだなと感心しちゃいます。

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ボンネットやドア開閉までこだわっている(はず)

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もちろんハッチバックにもこだわりっている(はず)

登場時のパワーユニットはL20型。直6SOHC2.0L。最高出力130ps/6000rpm。需要に従ってパワーユニットは徐々に排気量アップされ、L24型ユニット搭載の240Z、DOHCモデルS30型搭載のZ432等々のグレードが国内外で発表されていきました。
悪魔のZのベースとなるL28型は1975年に登場。直6SOHC2753cc、最高出力は173ps/5600rpm、最高速度は205km/hだったそうです。但しこのL28型を搭載した280Zは北米のみので国内では販売されませんでした。このことは原作でも語られていましたね。
車体はモノコック、サスはストラット式、ブレーキは前輪ディスクの後輪ドラム
悪魔のZは後輪もディスクに換装されていましたし(本品の後輪からはブレーキローターが覘いている)、それ以外の足回りも変更が加えられているんでしょう

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ホイールも微妙に八の字にアライメント
ここ大切

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車も女もケツだと思うのヨ

さてそのL28型が地獄のチューナー・北見淳によっていかなる改造がなされたのか
まずは排気量を3.1LにボアアップTD06ツインターボを追加。これによりブースト圧次第ではMAX800psまで可能なモンスターマシンと化しました。
なおエンジンはL28型ですが悪魔のZのボディはZ432
280Zから北見によって積み替えられたんですね。
またボディにはダッシュボード貫通のロールケージに加えて、北見が天才と呼ぶ高木によってスポット溶接を増して剛性を高めていたようです。
元々悪魔のZは主人公朝倉アキオと同姓同名の男アサクラアキオの愛車で、彼が事故死して以降は所在不明。廃車寸前のところを朝倉アキオに見いだされて復活を遂げたものでした。さらに物語序盤で一度大破炎上しましたが、高木の手を借りて再度復活したのです。

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メーターやダッシュボード周りも細かいです
写せないけどw

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オーバーフェンダーは外付けでなく叩き出し(とのこと)

その後はアキオの意向や関わったチューナーたちの意見を取り入れて徐々にファインチューンを繰り返しました。
オイル循環のドライサンプ化、アンダーパネル装着、ルーフのカーボン化による軽量、タービンのIHI製RHC6RACINGタービン(F1用)への換装といった物理的変更。
燃調の鬼といわれるセッティングスペシャリスト富永のアドバイスによって旧式のキャブレターからインジェクターへの変更を勧められたアキオでしたが、悪魔のZのフィーリングが変わることを恐れたアキオによってこれは見合わせられました。しかしその後電子制御式キャブへの変更は施され、富永によって繰り返し調整が図られることに。
また、当初は北見以外に触らせなかったエンジンは、後にRGO大田の娘リカコによってトルク特性の改良が施され、北見によって切り捨てられた低速域が改善されたようです。

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一度は大破した悪魔のZ
しかし高木とアキオ自身の手で奇跡の復活

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モデルカーを眺めていると
思わずブツブツこんな感じの独り言言いたくなりますw

最終的には当初のピーキーさは薄れ、500ps程度に抑えてトルク特性もフラット化。またハンドリングもコーナリング重視に変更されていったようですね。これは原作初期ではどこか刹那的だったアキオが、出会った多くの人々の思いを背負い、特にレイナの気持ちを汲んで「いつまでも走り続ける」ことを意識するようになった結果だったのかもしれません。
まあ、人間が丸くなって車もなるようになったということかな。作中ではアキオはダブり一年目の高校三年生のままなんだけどw
あ、ちなみに本作の時間概念はサザエさん方式。時代が進んでバブル期からR34やS2000が登場するようになってもキャラクターは歳を食わないままでした。18年間w
「だが、それがいい!!」

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ヘッドライトカバーまで忠実に再現

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太いタイヤ、太いマフラー、低い車高
男のロマン(の一つ)だなあ

ようやく本品の話しになりますが(前置き長すぎ)、さすがはAUTOart、見事な出来栄えです。
チューニングカー然とローダウンしたバランスが絶妙に再現されています。作中、繰り返し「速い車は見ただけでわかる」という趣旨のセリフが登場するのですが、このモデルカーにも見事に当てはまっています。まあ、おもちゃなんだけどw
ミッドナイトブルーの車体色も素晴らしい。人によってはもっと暗くてマットな色合いを想像していた人もいるかもしれませんし、実は私もそういうイメージだったのですが、立体物を目にするとそれでは地味になり過ぎるのかもしれません。適度にマイカが入った輝きは派手すぎない美しさを醸しています。
塗りムラなんかも見当たりません。まだプンプン匂う塗装臭もイイなあ。

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トランスミッションがオリジナルのままかどうかは分かりません

細部へのこだわりも行き届いていますよ。
ハッチバックやボンネットの開きも良く見ると細工がこまかいんですよね。実車がどうかまでは分からないのですが、おそらくはかなり忠実に再現したんじゃないかな。
悪魔のZオリジナル要素であるフロントグリル形状の再現もバッチリ。ツインターボを支える大型インタークーラーがむき出しになっているのがわかります。オーバーフェンダーは原作描写を見る限り叩き出しのようで、外付けを表すリベットは見られません。ナンバーはもちろん原作漫画通り。

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原作漫画でもハイアングルって記憶にないです

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塗装も美しいです

ヘッドライトカバーが目立ちますが、実はこれアマゾンレビュー上で注目されていました。原作の悪魔のZにはカバーが無いのでは?という疑問があったんですね。確かに原作の絵では見逃しがちなんですが、カバー有りが正解。AUTOartの制作サイドでも当初はカバーに気づいていなかったらしく、途中で指摘を受け、楠先生に確認までしたのだとか。
その他ピロ足仕様だとか100Lタンクだとか言われても外形上良くわからないところまでこだわり抜いているのだとか。すげえw

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総じて本当に良くできた製品です。実売20,000円弱と決して安い値段じゃないですが、迷っている方なら手に入れて間違いのないところでしょう。
つーか、この手のモデルカーはほぼ再販が無いので買い逃すと間違いなくプレミアついちゃうんですよね。
今ならまだネット上でも売り切れにはなっていないようですよ。

ディズニーツムツム 1000万点到達

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今年の2月に、LINEゲーム「ディズニー ツムツム」にハマっていることを記事にしました。先日ついに1000万点超えを達成しましたよ。

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やったぞ1000万点!(^^)!

30代に入ってからゲームにハマることなど全くなかった私。久々に夢中になったのがこのツムツムだったりします。やはりスマホで手軽にできるのが大きいですね。テレビの前に構えてゲームをする心と時間の余裕が全くないですから。もうかれこれ丸二年はやり続けているでしょうか。
前回記事の時点での私のハイスコアは780万点。そこそこ良いスコアだったのですが、上級者を名乗るにはちと点数不足。やはり1000万点の大台を超えないと。
ということで、平均して(おそらく)一日十数回(時間にすると延べ30分弱?)のプレイを継続していたんです。

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燦然と輝く「これまでのハイスコア」欄

春には850万点、夏には950万点と順調に点数を伸ばしたものの、そこらで頭打ち
900万点以上に届いたのもハイスコアを出した時の一度きりと、自分の力量に限界を感じていたのです。
ご存じない方のためにご説明しますと、ツムツムはやりこめばやりこむほど課金を必要とせず点数を伸ばしていくことが出来るゲーム。
マイツムと呼ばれるプレーヤー選択キャラの能力(スキル)、各ツムが持つ基礎点、プレーヤーレベルによるボーナスポイントと、いずれのファクターもやる回数に従って正比例的に上昇していくんですね。もちろん上限はあるのですが。

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使用ツムはエルサ(ノーマル)
レベルもスキルレベルもマックスです

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エルサ(ノーマル)は以前は最強ツムの一角だったのですが・・・
今はそこそこ強いくらいのレベル

ところが、ここまでレベルを上げれば1000万点に届くだろうという私の目論見はことごとく裏切られ、足踏み状態にイライラ
ひょっとしたらスマホ機種の性能によって点数が伸びないのだろうかと(実際そういうこともある)訝しんで、ツムツムのためだけに機種変も視野に入れていましたのですが・・・
その瞬間は唐突に訪れました。
昼飯(たいていコンビニのサンドイッチがおにぎり)食べ終わった後、使っていない会社の応接室で一人で悠々としながらプレイしたところ、唐突に1000万点オーバー。周囲に誰もいないのをいいことに飛び跳ねてガッツポーズまでしちゃいましたよw

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現在の私のプレイ履歴
合計13000回以上やったんだなあ・・・何時間だ?w

ツムツムで高得点を出すにはいくつか条件があります。
一つには基礎点の高いツムが登場すること。基礎点が200点程度のものもあれば1000点超えるのもあったりして、これだけでかなり異なります。ツムツムは1プレイで通常5種類(アイテム使用時は4種類)登場するのですが、そのうち基礎点の高いツムが3種類は欲しいところです。この確率が結構シビアで、せいぜい10プレイに一度あるか無いかなんですよね。
もう一つは処理落ちしていないこと。これはスマホ機種の能力に左右されるんですよ。極端な話し、ツムツムプレイ中にアプリの更新が入ったりすれば激しく処理落ちしてまともにプレイ出来なくなることもありますから。

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仲間内でやっているのはもう私一人(;_;)w
かみさんもやってません

プレイヤーの集中力も大切です。
漫然とやるのと必死こいてやるのとでは30%くらいは点数が変わってきますから。
ボ~っとプレイしているときに限って基礎点の高いツムが登場してきちゃったり、逆に気合入れているのに処理落ちしたりねw
あとはプレイ中邪魔が入らないこと。電車の中でやっていてガタンと揺れたり、自宅でやっていてかみさんに呼ばれたりしないことですねえw
達成時はこれらの条件が見事に合致したというところなのです。

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アイテムを使用しなかった場合のハイスコア
高いのか低いのかよく分かりません

LINEゲームなので繋がっているプレイヤー間で順位を競ったり協力することも可能です。多い方なら数十人のプレイヤーと競い合ったりしてるんじゃないでしょうか。
始めた当初はかみさんをはじめ幾人かの方と繋がっていたのですが・・・・今やっているのは私一人。順位を見てもほかの方々は「0点」。
つまり誰もアプリを開いてすらいないw
かみさんも「よく飽きもせずにやるね」と呆れ気味。
元々はかみさんに教えてもらってたのに。最初の頃は一緒にやりたがっていた娘たちも興味を示さなくなって、暗い部屋で一人プレイしてると「ママ~、またパパが一人ツムツムやってる~いけないんだ~」とか非難される始末・・・ううぅ・・・・。

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次はバースデーアナのスキルマックスを目指しましょうかね
あと一年くらいはかかるかな?

さて、大目標を達成しちゃったので次のモチベーションをどこに定めましょうかね・・・(ツムツムを辞めるという選択肢はないw)。
とりあえずバースデーアナのスキルをマックスにしようかなあと(ツムツムご存じない方は何を言ってるか分からないでしょうが)考えています。順調に行っても一年近くかかりそうだなあ。
1000万点で上級者を自称しましたが、世間には2000万点3000万点に到達している人もいるらしく(もはや異次元過ぎてどうすれば達成できるのか想像もできない)、そこを目指して行くべきか・・・(いい歳こいて何を悩んでんだか)

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1000万点到達するとピンズをもらえて飾ることができます

うる星やつら 101話「みじめ! 愛とさすらいの母!?」

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うる星やつら 101話「みじめ! 愛とさすらいの母!?」
(1983年7月27日放映 脚本:押井守/作画監督:やまざきかずお)

押井守脚本による完全オリジナル回。
かの名作「うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー」公開前年の夏に放送された濃密な初期押井守イズムが発露された問題作です。

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このシーン、幻魔大戦の東丈覚醒のパロです

<ストーリー>
家事に追われるあたるの母は、取り立てて不満もない日々の中でしかし漠とした思いにとらわれていた。
ある日バーゲンセールの会場の事故で失神した彼女は、目覚めて医師から異常が無いことを告げられて急ぎ足で帰宅したところ夫は既に亡く、自らも老婆であったことに気づき泣き崩れる。さらに目覚めるとまた別の医師から異常が無いことを告げられ、再度帰宅すると、そこにはもう一人の自分の姿が。さらにもう一度目を覚ますとそこには精神分析医がいた。前二つの夢は医師による催眠誘導だと言う。したり顔で分析結果を述べる医師に対して、あたるの母は夢であることを自覚して今度はやりたい放題に自らの夢を叶えていく。しかしそれもやはり夢。
次に目覚めた先は異星人の侵略ロボットが街を破壊する世界。夫が家ごと攻撃を受けたところで再び気を失ってしまう。四度目を覚ますとそこは先ほどの異星人が侵略してきた世界の続き。一ゲリラとなって突撃をするあたるの母だったが・・・

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主婦の目覚め
ハードワークの一日の始まり

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朝食食わせて・・・

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お風呂に入れて・・・

「胡蝶の夢」という荘子の有名な説話があります。
蝶になった夢を見た男が目を覚まし、果たしてアレは本当に夢であったのか、今こうしている自分こそ蝶が見ている夢なのではないか。
本来これは荘子の「無為自然」思想を表すお話だったりするのですが、一方で「実存主義の闇」へと至る深遠なお話ととらえることもできます。まあ、「実存主義」って何?って言われても答えられないんですけどねw(なら語るな)
ちなみにこの「胡蝶の夢」の逸話は押井作品には繰り返し引用されています。

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残り湯に浸かる毎日・・・

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目の小じわも少し気になり・・・

あたるの母(名前が無いのが偶然にも意味深)はバーゲンセールの会場でフライングニーパットを食らい失神してしまったことをきっかけに、夢また夢の連続を体験し、果たして何が現実なのか本当の自分が誰なのかアイデンティティの闇の中へと陥っていきます。
私がこれを見たのは中学一年生の時。当時はこういった己の存在について思考するような経験もなく、ひたすら衝撃を受けたものでした。知の目覚めと言っても良かったのかも。まあ目が覚めたっきりそこから一歩も進んでいないのですがw
いずれにしても以降、私は青春時代に押井守に傾倒していくことになりました。

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多重夢の中で何度もすれ違う少女

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あなた・・・だ~れ?
尋ねる少女にあたるの母の答えは・・・

本話は、押井守お得意の演出が前面に押し出されています。
一つはキャラクターの長台詞。あたるの母の独白、サクラ、温泉マーク、メガネ、面堂と思しき医師による口上が独特な言い回しでツラツラと語られていきますが、ベテラン声優たちの味わいある抑揚も手伝って不思議と引き込まれていきます。
現代の声優さんたちでこれができる方がどれほどいるやら。メンバーに玄田哲章がいなかったのがちと残念でしたw
もう一つは端々に思わせぶりに登場する謎の少女。「ビューティフル・ドリーマー」「とどのつまり」「迷宮物件 FILE538」でも登場しましたね。
考えてみたら、これらお馴染みの押井演出は本話が最初だったかもしれません。
感慨深いですね。

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今みているこの世界は夢なのか現実なのか・・・

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我が家にたどり着くと・・・

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自分が痴呆症の老婆だったことに気づき愕然
悪夢!

もし本当に多重夢の迷宮に陥ったなら気が狂わんばかりのパニックに陥っても不思議はないのですが、本話のあたるの母は達観したかのようにすぐに眼前のあるがままを受け入れるのが面白い。
もちろん、実質20分程度という尺の関係があるのかもしれませんが、それ以上に目の前の現実をこそ尊ぶ中年女性の気概すら感じさせてくれます。
「実存主義」のラビリンスにあって正気を保てたのは、実は「主婦」こそが「実在主義」の権化であるということなのかもしれませんね。頼もしい。
あ、ちなみに「実在主義って何?」って聞かれても答えられませんので悪しからずw(じゃあ言うなっての)

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夢だと悟ってやりたい放題
大笑い海水浴場w

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さらに目覚めた先は異星人に侵略された世界
しのぶやメガネが銃をとって戦っています

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訳も分からぬままあたるの母も戦います

物語は現実(いつものうる星やつら世界)に戻ることなく、あたるの母の夢の世界のまま閉じてしまいます。これには当時驚かされましたが、ひょっとしたら夢の世界と思っていたものこそ現実で、いつものうる星やつら世界こそが夢であったのかもしれない・・・そんな余韻のあるいいラストでした。
とは言え、よくまあゴールデンタイムのラブコメ作品でここまでの冒険をやらかしたものです。話の内容もさることながら、そもそもあたるの母親を主人公に据え、しかもラムちゃんはほんの申し訳程度にしか登場させないという徹底ぶりですからね。
ではエンターテイメント性が無いのかといえば決してそんなこともなく。前述の押井演出は観る者を惹きつけますし、端々にこれまた押井守独特の笑いを散りばめることも忘れてはいません。デパートでフライングニーパッドを食らわす主婦とか、「さだめじゃさだめじゃさだめじゃさだめじゃ」と叫び攻めてくる錯乱坊軍団とか。吹き出しましたよw

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バーゲン会場でフライングニーパットをかましてくるフツーの主婦w

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「さだめじゃさだめじゃさだめじゃさだめじゃ」
永井一郎さんの芸達者が光るw

また、やまざきかずおの作画が本作には非常によくマッチしていました。ちょっと目と目の離れた特徴ある顔だちの画風なのですが、不思議と女の子(特にラムちゃん)はかわいらしいんですよね。丁寧で安定した作画能力から押井守の信頼も厚かったのかな。「ビューティフル・ドリーマー」の前半の作画監督を任されていましたし、押井守降任後のうる星やつらのチーフディレクターの就きました。

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ねえちゃん、かあちゃんの匂いがする・・・思い出させちゃったかね(泣)
やまざきかずおさんのガンダム作画回

実はこの方、機動戦士ガンダムテレビ版でも多く作画監督をされているんですよね。しかも印象的な重要回が多い。リュウ・ハモン死亡回の「激闘は憎しみ深く」、ミハル潜入回の「女スパイ潜入!」、そして最終回の「脱出」など。いずれも味があるのですが、安彦良和の絵柄とは大きく違っていたせいでしょうか、劇場版ではほとんど描き変えられていたのが残念でしたね。

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後ろの正面だ~れ?
あなた・・・だ~れ?

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諸星家の主婦でもあたるの母でもない私
私はだ~れ?

押井守はキャリア初期に同様のテーマの作品をいくつか発表しています。
私が思春期に強く影響を受けたこれら異色作については今後も当ブログでご紹介していきたいと思っていますので、宜しくお付き合いのほどを・・・

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ラストシーンはエヴァンゲリオンのテレビ版最終回に似ています

スーパーカーブーム!その1

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「スーパーカーブーム」というもののがありました。
ちょうど私が小学校1~2年生くらい、1976~7年頃の話です。

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ブーム当時発売されたスーパーカー本
掲載されている車がまさに「スーパーカー」

思い返せば私の小学生時代にはいろんなブームがありましたね。
以前ご紹介した「ヨーヨーブーム」、「UFOブーム」、「松本零士ブーム」、「ガンプラブーム」、「キン消しブーム」・・・私、キン消し以外は全部ハマりましたよ。
流行りモノで言えば、ピコタン、ロボコンの超合金、ロボダッチ、ゲイラカイト、モーラ、スライム、ヤマトプラモ、インベーダー、LSIゲーム、ゲームウォッチ・・・ああ、これらも全部ハマったわ。
他に何がありましたっけ?

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王者の風格
ランボルギーニ・カウンタック

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異形とも言えるリアスタイル
めちゃカッコいい!

火付け役は少年ジャンプで連載されていた「サーキットの狼」というのが定説化しています。でも当時私はほとんど読んだことが無くて、「サーキットの狼」を意識することなくスーパーカーにハマりました。
ではそもそも何をもって「スーパーカー」と言うのかというと、明確な定義付けはなかなか難しい。
しかし、私の感覚で強引に要件を挙げると・・・
まず原則的に「外車」であること。例外はトヨタ2000GTくらいでしょうか。「サーキットの狼」にはフェアレディZやサバンナRX-3が出てきましたけど当時の小学生の感覚からすると日本のスポーツカーをスーパーカーとは認識していませんでしたね。
さらに言えばアメ車とドイツ車(ポルシェを除く)もスーパーカーとは思えなかったんだよなあ。コルベットスティングレーだのフォードGT40(公道車じゃないけど)なんかスペック的には当てはまるんだけど、どこか亜流だったんですよね。ぶっちゃけ、スーパーカーと言えば≒イタ車。それもランボルギーニ、フェラーリ、マセラティの御三家。そこにポルシェ、ロータスが絡んでいたという感覚でした。

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ブームの火付け役となった「サーキットの狼」

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私が読んだのはブーム終了後しばらく経ってからでした

次いで、当然ですが「カッコよさ」。公道では滅多に見られないような異様に車高の低い、直線的もしくは流線型の車体。ぶっちゃけると当時小学生がスーパーカーと認識した車体のほとんどは、イタリアの工業デザインメーカーであるベルトーネかピニンファリーナによるものだった・・・と気づくのはブームからずっと後年のこと。
今見てもやはり当時の「スーパーカー」のカッコよさは異常なんですよ。
近年の超高額高性能スポーツカーもカッコいいんですけどね。どこか違う。現代のそれは空力や安全性を科学的に追求しきったものにそれぞれのメーカーの意匠を残したものというイメージ。それに対して当時のスーパーカーのカッコよさは工業芸術の粋といいますかね。性能よりもまずカッコいいことが先にあったのではないか。そんな気すらします。

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カウンタック最大のライバル
フェラーリ・512BB(ベルリネッタボクサー)

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ブーム当時はフェラーリのレースシーンでのカリスマ性を知りませんでした

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フェラーリ・308
ナンバーの意味は3000cc/V8

最後に「性能」。ぶっちゃけると「最高速度と最高出力」ですね。小学生ですからトルク特性だのハンドリングだの理解できませんし、分かりやすく最高最強のモノに惹かれたんですよ。「世界一のホームラン王」である王貞治や、「世界最強の格闘家」アントニオ猪木に憧れたようにね。
その意味で最高峰はやはりカウンタック、ミウラ/イオタ、512BBだったかなあ。
300km/h以上&4~500馬力みたいな。
そこにマセラティボーラ、ポルシェ930ターボの280km/h勢が食い込む形。
ランチャストラトス、デ・トマソ・パンテーラ、ロータスヨーロッパ、ディーノあたりはそういう意味で脇役的ポジションだったなあ。
いや、あくまでも当時の小学生の感覚ですよ?

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マセラティ・ボーラ
マセラティのフラッグシップ車

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デザインはジウジアーロ
ちょっとデロリアンに似てますね

必然、馬力規制のあった日本車は論外になってしまうわけです。
ちなみにブームの後年に「童夢・零(ゼロ)」という和製スーパーカーが企画され、当時の小学生雑誌に大きく取り上げられたりしたわけですが、残念ながらスペックが明らかに低くてね。日本の自動車レベルはこの程度なの?と小学生的にショボ~ンとなった記憶があります。
ちなみに「童夢・零」のパワーユニットはL28型だったんですね。
例の「悪魔のZ」の。よくあの低い車体に収まったなあ。
バブル期にR32が登場して実質的に市販車世界最速の地位を築いたときは、スーパーカー時代のリベンジを果たしたような、そんな感覚がありましたよ。
日本車最高!ってねw

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和製スーパーカー「童夢・零」
結局市販化はなりませんでした

最後の要件は「スーパーカーブーム時代に製造された車」であることかな。
身も蓋もないけどw
上記の三要件に照らせば、ディアブロ以降のランボルギーニ車や、F40やテスタロッサ、ブガッティヴェイロン、あるいはホンダのNSXだってスーパーカーなのですが、殊更それらを「スーパーカー」とは呼びませんよね。
あの時のあれらの車こそ「スーパーカー」なのだと私は思うのです。

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マセラティ・メラク
ボーラの姉妹車

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ラリーフィールドの雄
ランチャ・ストラトス

大阪生まれ大阪育ちの私ですが、実は親父の転勤で1973~78年の5年間ほど神奈川県に住んでいたんです。
スーパーカーブームを堪能する意味ではこれは幸運でした。東京ローカルのテレビ番組「対決!スーパーカークイズ(テレビ東京)」を観ることができましたからね。
これって関西地方で放映してました?当時はまだテレビ大阪は開局していなかったのですが。
♪ス~パ~カ~、ランボルギーニカウンタック!!♪ってスーパーカーの名前を連呼するオープニングテーマが今も強く印象に残っています。
テレビ東京にも当時のビデオ映像が残っておらず、近年、当時の関係者が所有していた映像がテレビ公開されました。死ぬほど懐かしかったです。

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1977年4月~1978年10月
テレビ東京/毎週月曜日午後7時30分放送

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主題歌が今でも耳に残っています

1977年のGWに東京晴海で開催されたサンスター主催「世界のスーパーカーコレクション77」という展覧会にも行きました。当時はかなり騒がれた催しらしく上野のパンダ並みの大行列ができていたとのこと。これは連れて行ってくれた親父に感謝です。写真とかチケットとか実家にあるはずなんだけど。
また、新宿住友ビルでディーラーが展示していたポルシェの前を家族で通りがかり、小1だった私が「パパ!これ!これがイイよ!」と無邪気に指さしたら販売員が「いらっしゃいませ」と近づいてきたので慌てて逃げてたという微笑ましいエピソードを親父から何度も聞いています。

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デ・トマソ・パンテーラ
イタリアンボディにアメリカンV8エンジンを載せた異色のスーパーカー

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大好きな車の一つです

さて、スーパーカーの話題は次回も続きます。
次はあの時代のあのアイテムの数々をご紹介しますよ。乞う、ご期待です。

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裏表紙はアオシマプラモの広告

スーパーカーブーム!その2

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前回に引き続きスーパーカーブームの思い出を。
今回は「カー消し」「駄菓子屋カード」「コカ・コーラの王冠」について。

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当時の小学生がどのようにスーパーカーブームを満喫していたかと言いますと、まずは何と言っても「スーパーカー消しゴム」。通称「カー消し」。スーパーカーを象った消しゴムですね。消しゴムとは名ばかりで、これが全然消せなかったんだなあw
まあ、「消しゴム」なんて呼び名は学校に持ち込む方便のようなもんでしたから。
大小様々な色、様々な車種が出ていました。スーパーカー認定できないような乗用車やフォーミュラマシンなんかもあってね。
本来ならカウンタックだの512BBなんて車が人気があってしかるべきなのですが、これに限っては遊びに適した「強い車」が重宝されました。
当時は何十個も持っていたのですが、どこかに行ってしまったなあ。
実はこの度、一山いくらで安く売られていたのを購入してしまいました。
懐かしい・・・やっぱり消せないw

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40年ぶりくらい?で手に取りました
やっぱり消しゴムとしては使い物になりませんw

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銀色や黒のプラカラー塗ったり

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器用な奴はプラモデル並みに着色したりしてったっけ

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ほぼ一緒ですが左がミウラで右がイオタw
違いは上部の大型スポイラー

遊びの基本はとにかくノック式のボールペンの頭で弾くこと。BOXYが定番でしたけど、それ以外にも似たようなペンはありましたし、ペンの付いてない弾くだけのモノが駄菓子屋で売られていたりしたなあ。バネを引き延ばしたり、別の強いバネを移植したりなんてのが射出力強化の定番でした。
主な遊び方は、机の上で押し出すカー消し相撲(重さと滑りにくさ重視)、廊下を使った飛距離競争(軽さと滑りやすさ重視)、コースを使ったレース(バランス重視)。
飛距離競争の時には車体の半分をカッターで削って軽量化し、さらに滑りやすいようにボンドを塗ったりしてね。
創意工夫やら、駆け引きやら、勝負勘やらが試されてすごく面白かったですねえ。
スーパーカーブームが去った後もしばらくカー消し遊びは流行っていたように記憶しています。

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左がランチャストラトスターボ、右がランチャストラトス
一目瞭然ですね?w

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なんとポインターのカー消しが!
レア?

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ほとんどのカー消しは裏に車名が刻まれていました
こんな風に

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一山いくらで入手
中にはフォーミュラーカーや戦車やフツーの乗用車もw

駄菓子屋などで売っていたスーパーカーのカードやメンコも当時の小学生男子は定番的に集めていました。アマダとか山勝とか複数の会社から発売されていたのかな。
ほとんどの写真は外国で撮影されたと思しきもので、いずれも我々小学生が「これぞスーパーカー」と思う車種がほとんどだったと思います。写真のカッコよさもさることながら、カードの裏に書いてあった諸元表が重要でして。当時の小学生はそれで最高速度だの最大出力といった知識を詰め込んでいったのです。

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駄菓子屋で売っていたスーパーカーカード

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裏の諸元表も重要ポイントでした

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512BBの最高速度は302km/h
当時の小学生男子には九九並みの常識w

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これは山勝製・・・かな?

下じきサイズのものから定期券程度のものまでサイズは様々で、当時は何枚も集めてお菓子の空き箱に保管していた記憶があるのですが、これもやはりどこかに行ってしまったなあ。
まあ、ぶっちゃけいつかの時点で親に捨てられたんでしょうけど。
こちらもヤフオクで安く出品されていたものを入手しました。

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こちらはカードホルダー
やってることは今の小学生と大差ないですね

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こちらはアマダのカード

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裏もカラーなのがうれしい

イメージ 17やっぱ諸元表は日本語&ふりがながありがたい
買うのは小学生ですからw

最後にコカ・コーラの王冠。王冠の裏のタップをめくると印刷されたスーパーカーが出てくるもので、結構車種が多くて。カー消し同様「これってスーパーカーじゃねえだろ?」ってものまであって。それだけにいわゆるスーパーカーはなかなか出てこなくて歯がゆい思いをした記憶があります。
炭酸飲料は今以上に体に悪い(歯が溶けるとかw)ものと言われていて、なかなか親に買ってもらえなかったんですよ。単価も高いしね。ですからカー消しや駄菓子屋のカードほどたくさん集めていた奴はいなかったなあ。
私も10個も持っていなかった記憶が。それでも空き箱にジャラジャラと何十個も持っていた奴もいましたけどね。スネ夫みたいなw

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今回一番懐かしく思えたのはコレ
コカ・コーラの王冠

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スーパーカー関係なく懐かしい!

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やはりコレクションには欠かせない
カウンタック

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日本車からZが参戦
432?

これは子供のみならず大人も集めていたのかもしれませんね。
種類も明確ですし、コカ・コーラという企業販促モノという価値も加わりますから。今回これもヤフオクで入手したのですが、カー消しやカードと違ってどうやら今でもコレクターがいるようです。ぶっちゃけると王冠の裏に車のイラストと車名が印刷されただけの代物なんですけどねw
スーパーカーの図柄もさることながら、当時の王冠を眺めるだけでもタイムトリップできて楽しいですよ。

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車の国名が記載されているのがにくい

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結構マイナー車もカバーされていました
全部で何種類あったんでしょ?

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もはやスーパーカーとは呼び難いものも・・・

スーパーカーのプラモデルもいくつか作りましたね。記憶に残っているのはロータスヨーロッパとAlitaliaカラーのランチャストラトスターボ。ストラトスはエアインテークの空いたボンネットにデカールを貼るのが難しくって、親父と一緒に悪戦苦闘した思い出が今でも残っています。が、残念ながら現物は失われちゃっています。
ミニカーはいくつか現存しています。私が集めていたと言うよりは、親父が私をダシにして買っていたんじゃないのかなあw
いつかまとめてアップできたらと思っています。

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「西」ドイツ!

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ダイハツシャルマン・・・ホンダアコード・・・
いくらなんでもスーパーカーから外れ過ぎw

さて、一番好きなスーパーカーは何?と言われれば・・・う~ん、ランボルギーニ・イオタですかね。ミウラの高性能実験車という位置づけで、本来のイオタは一台しか製造されず「幻」と言われています。
その後レプリカは数十台作られたらしいですけど。
元々カッコいいミウラベースにパネルのリベット接合だの、固定ライトへの換装だの、大型の上部スポイラーだのがもう痺れるくらいイカしてる。
小学生の時、スーパーカー好きだった友達が「幻のスーパーカーって知ってるか?ランボルギーニイオタだぜっ!!」と自慢げに語っていたのを今でも覚えていたり。
ちなみに私の娘の同級生にイオタちゃんって女の子がいます。初めて名前を聞いたとき、まさかと思いましたが果たしてそのまさか。お父様はイオタの大ファンだとか。時を超えて娘の名前にするくらい人を魅了した車なんですね。

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やっぱカッコいいぜ
いつか1/18モデルカーが欲しい

ポピニカ マシンハヤブサ

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シフトアップ!(誰でもできる)
シフトダウン!(誰でもできる)
ヒールアンットー!(いきなり難易度高い)
フルスロットル!(できなくないけどやりたくない)

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エンジンはV3

1970年代後半にレースアニメがいくつか制作されました。
「とびだせ!マシーン飛竜」『超スーパーカー ガッタイガー」「激走!ルーベンカイザー」「アローエンブレム グランプリの鷹」・・・。「マシンハヤブサ」はその中にあって真っ先に制作された荒唐無稽勧善懲悪系レースアニメです。
このマシンハヤブサとグランプリの鷹以外は見ていた記憶がないんですけどね。
これらレースアニメってスーパーカーブームにあやかったというより、76年に初めて開催されたF1日本グランプリの影響の方が強いんじゃなかなあ。登場マシンはスーパーカーじゃなくレーシングマシン準拠だし、異形の6輪マシン「たいれるP34」とかアニメ顔負けのマシンが導入された面白い時代でもありましたしね

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アニメ、好きだったなあ

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エンジンはV5

さて、こちらは親に買ってもらったマシンハヤブサのポピニカ
お気に入りだったハヤブサ。
たくさん遊びつつも大事にしていたので、40年経った今も手元に残っています。
さすがにパーツのいくつかは失われていますし、箱は痛みも激しいんですけどね
実家に帰った際、25年ぶりくらいに押し入れから発掘したものなのですが、当時遊び過ぎたせいなのか不思議と懐かしさを感じなかったりw

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箱はこんな感じ
痛んでいますが健在です

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エンジンはV1
本来、青い透明のミサイルが付属していました

スタイリングは空想レーシングカーとしても斬新といいますか、独特です。
いわゆるスポーツプロトタイプのレーシングカーの中心部が抜けたようなデザイン
ポピニカですので設定に忠実な商品というわけではないのですが、なんせ元が荒唐無稽系メカなのでアニメ画面のハヤブサとの差があまりないのが子供心にもうれしかったです。

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箱に収めるとこんな感じ

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エンジンを外したリアスタイル

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正面から
V2エンジン装着

エンジンが5つ付属していますが、これは作品に準拠しています。色や形は本編とはちょっと違っていますけどね。
作中でV1からV5までのキャバリーエンジンと呼ばれるジェットエンジン。レシプロじゃないあたりもうフツーのレースフォーマットを無視してます。5種類のエンジンはそれぞれが特徴を持っており、レースフィールドによって換装される設定です。
V1は基本のサーキット用、V2は防塵性能の高いオフロード用、V3は超ハイパワーで登坂道に強く、V4はコーナリング重視(なんとハンドリングに合わせて左右それぞれ逆噴射する)。
そしてV5はV1~V4までのすべての性能を兼ね備えた最終進化形(009的な?w)。

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キャバリーエンジン揃い踏み

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やっぱV3エンジンがカッコいい

この中で私の思い入れが特に強いのがV3エンジン
主人公・隼剣の父で工学博士の隼正義が、開発中の事故で死亡したといういわくつきのエンジンなのです。高回転高馬力のスーパーエンジンなのですが最高トルク域に達する前に不調域があるんですね。正義はその不調域でアクセルを戻したことにより事故ってしまったのです。
剣はレース本番でV3を使用。不調域の異常振動の中、父と同様に逡巡しますが、さらに踏み込んだことで見事エンジンは吹き上がって勝利を収めるという劇的な展開となりました。黒煙が上がるV3エンジンがエメラルドグリーンのアフターバーナーに変わる瞬間は実に痛快でしたね。
実はこのエピソードは、当時買ってもらったレコードにミニドラマ?として収録されていたので特に記憶に残っているんですよ。つーか、そもそもマシンハヤブサで覚えているエピソードはコレだったりwお気に入りで何度も何度も聴いてたことを今でも覚えています。

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不調域からエメラルドグリーンに吹き上がるV3エンジン!

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V3エンジンでアルプス山脈を駆け抜けました

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持ってたレコードはコレだと思う
(手元にはないですが)

マシンハヤブサは、西園寺レーシングチームのエースマシン。チームには他に、頑強で赤基調のマシンガンテツ、青基調で登場機会の少ないマシンムツ、緑基調で大型ローター内蔵のマシンカミカゼ、小型でオレンジ基調のマシンヤマトがありました。戦隊メカ感覚ですね。それぞれポピニカから商品化されていたのですが、まあ全部買ってもらえた子供は滑川さんちの息子くらいだったでしょうw
青いマシンムツ(ほら、私「青の二番手」が好きだからw)や、空中ホバリング可能なマシンカミカゼも大好きだったなあ。欲しかったなあ。
でも、それぞれパイロットがブサイクなオッサンやガキばかりで全然カッコよくなくてね。たいして活躍もしなかったし。その点は当時子供の視線からも残念でした。

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マシンムツとマシンカミカゼも好きでした

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V4エンジン装着

そのV3エンジンですが、アニメでは本体と同様のカラーリングのはずが、残念ながら本品ではあか抜けない赤に染められているのがちょい残念。
エンジンは本品でも設定どおり換装が可能となっています。
V1エンジンはインテーク部分から青い半透明のミサイルを発射するギミックがあったのですが、肝心のミサイルを失くしちゃってるんだよなあ。
リアタイアも標準の銀色のホイールの他、赤と黄色のホイールに換装可能。なのですがこれまた肝心の標準ホイールがありません。加えて操縦席が脱出装置のごとく分離・射出されるギミックがあるのですが、こんなのアニメにはなかったはずw
スタイリングに影響しませんし、子供には楽しいギミックですけどね。

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操縦席が飛び出す!
アニメにはない楽しいギミック(ポピニカの魅力)

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ところで設定を見ると、ハヤブサの全長は5.7m。通常のレーシングカーよりも1mほど長いリムジンサイズ。だとしても操縦席の剣がやたら小さくて、そこから比較するとハヤブサが10m以上の巨大マシーンに見えるんですよwまあご愛敬なんだけど。
この異常縮尺は機動戦士ガンダム第14話「時間よ、とまれ」のガンダムを彷彿とさせます。あのガンダムは50mくらいの巨大ロボットに見えますからw

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巨大ガンダムw(第14話より)

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まあ、アニメでも縮尺おかしいよね
バス並みのサイズに見えるw

箱書きにある「ポピニカ」は「超合金」と並ぶポピー社(今は存在しないバンダイ系列のおもちゃメーカー)のキャラクターブランド。「ポピーのミニカー」の略語です。
実は私、今が今まで亜鉛ダイキャストとABS樹脂製のポピーのおもちゃはすべて「超合金」だと思っていたんですよ。当然子供の頃からこの「ポピニカ」の文字は目にしていたのですが、、思い込みからスルーしていたんです。
乗り物系は「ポピニカ」、ロボット・キャラクター系は「超合金」とブランドネームを使い分けていたんですね。
マジ知らなかった・・・。これって恥ずかしいですか?

水木一郎の雄たけびがカッコいい主題歌

ガンプラ・パッケージアートコレクション

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ガンプラ・パッケージアートコレクション(DENGEKI HOBBY BOOKS)

今回は私のガンプラの思い出話を、ガンプラ・パッケージアートコレクション(DENGEKI HOBBY BOOKS)の画像とともに紹介したいと思います。

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1/144ガンダム

ガンプラが登場したのは1980年(昭和55年)7月
第一弾は1/144ガンダム。同月には1/100ガンダムが発売されています。当時私は小学校5年生。世間を賑わせたガンプラブーム直撃世代にあたります。
1979年4月~1980年1月のテレビ放映を経て半年後に商品プラモデルが売られるという異例中の異例。翌1981年3月に公開された劇場版でさらにブームは燃え上がり、抱き合わせ販売が社会問題化したり、購入に長蛇の列を作った小中学生が将棋倒しで重傷を負う事件が発生したりとまあそういう意味でも我々世代には忘れられないブームでした。

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電撃ホビーから発売された旧キットのボックスアート本
残念ながら現在プレミアがついちゃってます

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1/144ガンキャノン

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1/144ガンタンク

もちろん私もご多聞に漏れず(というか当時の小学生男子でガンプラ買わなかった奴っているのか?)ガンプラに奔走したのですが、初めて手に入れることが出来たのは量産型ムサイ艦・・・。当然積極的に欲しかったモノなわけもなく、つまりそれだけ品薄だったということですね。
しかし思い返すと、私、それほど多くのガンプラを作った記憶がないんですよ。入手困難だったことも手伝って一番欲しい時期に手にできず、結果的に実際作ったのはそのムサイ艦、定番である1/144ガンダム、1/144シャアザクくらいだったんじゃないかなあ・・・。当時の記憶を紐解いて、自分でも意外だった事実なんですけどね。

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1/2400
ホワイトベース

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1/144Gアーマー

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1/144コア・ブースター
コア・ブースターってその後の商品展開が薄いよね

ブームが一段落して慢性的品薄が解消されたのは劇場版三部作公開終了後の1983年頃だったんじゃないでしょうか。
それでもガンプラ改造漫画の金字塔「プラモ狂四郎」がコミックボンボンで人気を博し、リアルタイプや本編に登場しないMSV系が発売されたりと依然として販売は活発だったのですが、その頃は私も中学生になり多くの男子はプラモ卒業年齢になっちゃってたんですね。
中一にのとき私の親しい友人が「グラブロ見つけたぞ~」っと言ったところ、他の仲間から「お前、まだガンプラなんて買っとんか?w」と笑われていたことを今でも覚えています。

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1/100シャアザク

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1/60量産型ザク
小学生で1/60持ってる奴は少なかったなあ

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1/100グフ


小学生の頃は男子必須趣味だったプラモ作りですが、中学生になって続けていたのはクラスでも数名になっていた気がします。私も一番プラモを作ったのはヤマトプラモブーム時代。小学校3~4年頃でしたしね。余談ですが「さらば宇宙戦艦ヤマト」のプラモは全種類作ったんじゃないかというほど作りまくったなあ。ヤマト、アンドロメダはもちろん、ゴーランドミサイル艦とか超巨大戦艦まで。もちろん初代のデスラー艦、三段空母、戦闘空母なんかもね。
いずれにしても私も中学に上がってから、つまり第一次ガンダムブームの途中から全くプラモを作らなくなってしまっていましたね。
もしその後もプラモを趣味にし続けていたら、当ブログにお越しいただいている上級モデラーの方々のようなレベルにまで達していたのでしょうか。人生のいくつかある後悔のうちの一つです。

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1/60ドム

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1/100シャア専用ゲルググ

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1/100量産型ズゴック
水中用MSってイイよね

それから「遠く時の輪の接する」くらい時間を経た30代後半になって、ふとオモチャ屋の店頭を見るとかつてと変わらぬ、いやそれ以上に賑わっているガンプラ売り場。以前よりずっとカッコ良いガンプラ群が並んでいるじゃありませんか。
しかも、スナップフィット?!塗装不要?!それでいて驚くほどの関節稼働。いや~もう浦島太郎状態で衝撃を受けましたね。早速1/144のシャアザク(HGUC)を組み立てて思わず「すごい・・・オヤジ(たち)が熱中するわけだ」なんてセリフを吐いてしまいました。

イメージ 161/1200量産型ムサイ艦
私が初めて手にしたガンプラです

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1/144マゼラ・アタック

でもね。当ブログに頻繁にお越しいただいている方は既にお察しのことと思いますが、私は懐古趣味なんです。
アニメ、映画、漫画、おもちゃ、アイドル・・・1970年生まれの私が懐かしいと感じるものを多く記事にしています。ガンダムについても以前から金属製ガンダムやらガンダム運転免許証やら山勝のカードやら記事にしておりますが、キーワードはやはり小学生当時に流行ったものであるということ。
HGUCやMGやフィックス・フィギュレーションやモビルスーツ・イン・アクションやら近年作られたガンダムものはカッコいいはカッコいいですけど私の中にある「これぞガンプラ」「これぞガンダム」ではないなあという感覚は拭いきれなかったりするのです。

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1/550グラブロ
ガンダムとのスケール感がイイ

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1/550ビグロ
背景のザンジバルがカッコいい

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1/550アッザム

そんな「これぞガンプラ」的私の思いを満たしてくれたのがガンプラそのものではなく、当時のガンプラの箱絵(ボックスアート)を集めた本書。
いいですね~。以前ご紹介した山勝カードに通じるものがあります。
ウェザリングもなく、機体番号もなく、墨入れ効果すらないのっぺりとしたおもちゃライクなたたずまいはホッとするというかなんというか。
設定的にもプラモデル的にも、当時のモビルスーツは人間の関節の様に曲がるようにはなっていません。それを踏まえて動的なポージングをさせる「騙し」の技術は職人芸のようですらあったり。
A4サイズの上質な印刷は一幅の絵画の様に惹きつけてくれます。
本来の箱絵に表されていた商品文字やらパイロットのイラストは除かれているのですが、当時そのまま再現という意味では意見が分かれるところかもしれませんね。

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1/144プロトタイプドム
この臨場感!この重量感!

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1/144ザク強行偵察型
MSVの箱絵がカッコ良過ぎる!

本書にはMSVの箱絵も掲載されています。前述のようにMSV時代にはもうガンプラを卒業していたので、今回改めてまじまじと眺めてみたのですが・・・これがメチャカッコいい!前言と矛盾するかもしれませんが、臨場感と重厚感に溢れていて見事に一年戦争のワンシーンを切り抜いています。
考えてみれば、本編登場メカと異なり、MSVは作品という後ろ盾がない分箱絵の出来が売れ行き勝負の分かれ目だったのかもしれませんね。もし当時まだガンプラに夢中だったら、ジャケ買いならぬ箱絵買いしていたかもしれませんね。
今更だけど、ジョニー・ライデン機がスゲー欲しくなっちゃったw

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1/144高機動型ゲルググ(ジョニー・ライデン少佐機)

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ザクⅡR2型
これはガンプラではなくB-CLUB誌掲載のイラスト

バンダイ 1/100 ガンダム(旧キット)完成品

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バンダイ 1/100 ガンダム(旧キット)完成品

前回、長々とガンプラの思い出話をさせて頂きましたが、今回は私にとって一番思い入れのある旧キットのガンプラを紹介させて頂きます。
それがこちら。1/100ガンダム

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鮮やかな青と白
派手なトリコロールカラーこそ原点のガンダム

ガンプラの中でもっとも初期(1980年7月)に登場したモデル。
それだけに荒削りの部分も多い一方で、ガンプラの人気を決定づけたほどの魅力あるものと言ってもいいのではないでしょうか。
実は私、ブーム当時これを入手できなかったんですよ。1/144は持っていたんですけど。ブームの過熱で欲しい時期に店頭に並んでいなかったのが一番の要因です。
でもね、持っている友達がいて、すごくすごくうらやましくて。私にとっては当時のガンダムアイテムの中で一番憧れたものと言っても過言ではないです。

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こちらは現代のパッケージ
絵自体は当時モノと変わらないはず

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パッケージの様にハイパーバズーカを構えることはできません
だが、それがイイ!

同時に発売された1/144ガンダムと最も異なっているのはコアブロックシステムを再現している点。コアファイターが変形して腹に収まるアレですね。
今のガンプラ、ガンダムフィギュアなら当たり前のように再現されているのですが、当時は画期的に思えましてね。テレビ版の前半では特に意味もなくコアファイターの合体シーケンスが挿入されるものですから、コレがあってこそのガンダムという感覚がありましたね。同様にGアーマー登場以降はしつこいくらい毎回毎回Gアーマーからガンダムへの換装シーンが描かれていて。私のGアーマー好きはここに由来しているのかもしれません。

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コアファイターが変形!
これだけで当時は感動しました

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これが再現されている

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理屈的にはこれだけで動きますよねw

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合体途中

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これがプラモで再現
感動!(当時)

しかし最大の難点はコアファイターがそのまま腹部となっているために、設定どおりのシルエットを再現できていないところ。その後に発売された1/100ガンキャノンや1/60ガンダムではコアファイターごとすっぽりと本体腹部が覆う形になっていて、この点は解消されています。
それは現代のガンプラをはじめとするガンダムフィギュアもほぼ同じ。もっともそれはそれでコアファイターのサイズがスケール無視で小さくなるという弊害もあるんですけどね。

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一番スケールに近い付属コアファイターかも

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コアファイターむき出しの腹部
だが、それがイイ!

当時のモデラーたちは1/100ジムを流用することでこの点を改造したりしていたようです。しかし私にとっては設定と異なっているとはいえ、むしろこの点が愛おしくてね。そもそもムチャなアニメ設定を創意工夫で子供向け三次元モデルで再現をしたところに当時らしさを感じるんですよ。
タカトク版変形バルキリーのバトロイド操縦席がファイターのコクピットそのままである点に愛着を覚えるのも同じ理屈ですね。
アバタもエクボと申しましょうか。欠点が欠点に見えなくなっちゃうんですな。

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ランドセルを貫通してるビームサーベル
お尻がやけどしそうだ!w

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交通誘導じゃないぞw

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謎のロケット砲(一番上)付属
ちゃんとバネで飛ぶぞ!

全体のシルエットは今のモデルとは全く異なります。
バランスが非人間的。頭は大きく、肩幅が広く、腰高で不自然に足が長い。今のは人間の皮をかぶせれば小顔のイケメン細マッチョですもんね。でも当時のおもちゃ独特の不自然なバランス感こそ、旧キットの魅力なんですよね。
それが最も色濃く出ているのがこの1/100ガンダムかもしれません。

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繰り返し流れていたガンプラのCM
これは1/60かな?

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おしゃれなブラインドとシステムコンポに時代を感じます
一番右が1/100ガンダム・・・かな?

ビームサーベルがランドセルを貫通している点も独特です。ビーム出しっぱなしやんけw加えて無理してサーベルを残しているものだから、サーベルの長さが短くて。持たせると交通誘導の警備員みたいだとおっしゃってる方がいましたが、まさにいい得て妙ですw
造形のしっかりしたビームライフル、ハイパーバズーカ、シールドに加えて、本編には登場しない謎の武器が付属しています。赤の白のカラフルなロケット砲。スプリングが内蔵されていてロケット弾が発射されるようになっています。まあ、あってもなくても差し支えないのですが、昭和のおもちゃ感が本品に花を添えていますね。

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大腿や足首が曲がらなくったってカッコいいぞ!

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鉄(ルナチタニウム合金)で出来てんだから動きが硬くて当たり前だ!w

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曲がる方が間違ってるw

間接可動の少なさ、特に下半身が膝だけしか曲がらないのも一般的には欠点に挙げられています。その後発売された旧キットはかなり改善されていたらしいですけど。
この点も当時のモデラーたちは改造を重ねたという話を聞きますが、前述のコアブロック同様にこの曲がらないところがイイんだとw
いえ、当時のモデラーの情熱や現代のガンプラの完成度の高さを蔑ろにしているんじゃないですよ。ただ、懐古的価値観が私にそう思わせるだけなんです。

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コアファイターがないとがらんどう

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胴体支える補助具が付属しています

実はこの旧キット1/100は、完成品をヤフオクで入手しました。
作る楽しみも含めてプラモデルなわけで、モデラーの方からすると邪道に思われるかもしれませんし、実際私もそう考えていたので、入手にあたって躊躇したんですけどね。何せ一般の方が作成されたものなので完成度の方も心配でしたし、値段もキットの価格の10倍以上するし。
でもね。
道具一式揃えて時間をかけることを考えると、私にとっては決して高いとは言えないかなあ。しかもこれだけの技術は10年経っても身に着けられそうもないしw

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煽りも決まってる
この造形で実物大作ってほしいぞ

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のっぺりとしたマット塗装こそ正調完成見本

完成度は概ね満足のいくものでした。もちっと不満を感じるかと覚悟をしていたのですが。合わせ目や凹みもきれいに処理されていましたし、下地処理、エアブラシ塗装、つや消しコーティングと、ド素人の私では到底たどり着けないレベルです。
今回、特にこちらの完成品を求めたのは、その塗装が当時の見本品のようにシンプルであったから。
ヤフオクには高度なウェザリングや墨入れを施した改造旧キット完成品も散見されるのですが、私が欲しかったのは「当時憧れた1/100ガンダム」なんですね。こちらはまさにその通り。製作・出品された方に感謝したいです。
完成プラモは手を出すと危険ですね。今まで作る技術がなくて諦めていたものが身近に感じてしまいます。が・・・今回は特別と自分に言い聞かせることにします。

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きゅあおっさんさんからお歳暮を頂きました
盛りだくさん!
ありがとうございました!(^^)!

ザンジバル・ナイト(マリーン/1983年銀座ジュエリーマキCMソング)

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ザンジバル・ナイト
(歌:マリーン/作詞:リンダ・ヘンリック/作曲・編曲:笹路正徳)

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大口開けたダイナミックな歌いっぷりが彼女の魅力

みなさん、アナログレコードからCDに切り替わった当時の記憶はありますか?
私の場合1985年頃でしたか。ちょうど高校入学の年にCDプレーヤーを手に入れまして、それ以降はCDで購入しています。もっとも近年は新しい音楽を聴くことがほとんどなくなり、そのCDすらほとんど買わなくなりましたけど。
大きなLPジャケットはそれ自体インテリアのようなもので購入動機の一端となっていて、わざわざ見えるように部屋に飾ったりもしていましたが、小さなCDに変わって以降はそんな文化も廃れちゃいましたね。
ましてデータ購入が主流となった今となっては、そんなことが行われていたことすら人々の記憶から消えていくのかもしれません。さみしいなあ。

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結婚後しばらく活動中止していましたが近年再開されています
今も変わらずキレイだね!

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1984年の白鹿CM(テイク・マイ・タイム)
彼女自身が出演

話しは変わりますが、CD普及夜明け前、我が家にはそこそこ大型のコンポが鎮座していました。アンプとスピーカーはONKYO、レコードププレーヤーとカセット
デッキははLo-D、FMチューナーはTechnicsだったかなあ。
中学時代にちょいオーディオに目覚めた私(つーても聴いてたのはアニソンでしたがw)と親父の二人で、日本橋の電機屋街を巡ってパンフレットかき集め、実際店舗で視聴したり値切ったりで結局そのセットに落ちついたのです。
もちろん、一つのメーカーからセット(システムコンポ)で販売はされていたのですが、ちょっと通ぶりたいときは敢えてメーカーバラバラに揃え(バラコン)たりしたものなのです。
親父はアダモやジュディ・オングやシャーリー・バッシーや五輪真弓やヘレン・メリルなんか聴いてたなあ。私は8割アニメBGM集とちょい洋楽。あ、でも親父も野球狂の詩(堀江美都子w)なんかも聴いてたな。

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人生で初めて買ったCDは彼女のベスト盤「フット・プリント」

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アルバム「マジック」
80年代してますね

1984年頃、Beta hi-FiなんぞがAV(オーディオビジュアルの方ねw)ファンたちの間で話題になっていた時期にCDが世の中で出回り始めたのですが、当時はまだプレーヤーが非常に高価でして。一台10万円を軽く上回っていたなあ。もっともBeta hi-fiは30万円近いものが販売されたりしていたのですが。
ディスクの普及に伴いプレーヤーが急激にお安くなり(それでも5万円をちょっと下回るレベルでしたが)、なんとか入手できた次第。Maranz製でしたけど、確かDenonだかONKYOのOEM商品だったんですけどね。
私が初めてCDを聴いた時の感想は、音質の高さやノイズの少なさもさることながら「便利だなあ」ってこと。
レコードってね、傷つかないように取り出してスプレーして埃と静電気を取ってと、そりゃあ面倒くさかったんですよ。CDはポンとトレイに置くだけだし、頭出しや早送りが瞬時にできることの方がむしろ驚きでしたね。

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こちらが「ザンジバル・ナイト」が使われたCM
女性はただのモデルさん

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やっぱ大阪人なら「ナビオ阪急3階」でしょ!

さて、そんなものを手に入れるとやはり「いい音楽」を聴きたくなるのは当然。ビートルズ、ビリー・ジョエル、ストーンズ、マイケル・ジャクソンあたりの必須的洋楽はレコード時代に散々聴いていたので、邦楽で模索していたところぶち当たったのがマリーンの楽曲だったわけです。
私が初めて買ったCDは彼女の「フット・プリント」ってベスト盤でした。
ちなみにCDって発売当初は寿命の長さも売りだったんですが、実際には2~30年くらいとも言われていてレコードよりも短い可能性もあるとか。もっとも購入から31年以上が経過した「フット・プリント」はまだ聴けるようですけど。

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ファラ・フォーセットに・・・

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秋吉久美子
時代を彩った国内外の美女が登場しました

フィリピンの天才歌姫と評判が高かった彼女。いわゆるベストテン系のヒットチャートには登場しなかったものの、売り出し中で結構テレビ露出もあったんですよね。
CMにもいくつか使われていたし。
日本人では表現できないネイティブな英語発音とダイナミズム溢れる伸びやかな歌声。それにぴったりとマッチしたワイルドなルックスも魅力でした。
ジャジーでグルービーな楽曲がカッコよかったんだなあ。

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コレは関係ありません

白鹿酒造のCM(「テイク・マイ・タイム」)では彼女自身が出演していましたが、やはり一番印象に残っているのは銀座ジュエリーマキ/カメリアダイヤモンドのCM(「ザンジバル・ナイト」)でした。ザンジバルと言えばすぐに我々はラルやシャアが乗っていたアレを思い出すわけなんですが、そうじゃなくwアフリカ東海岸のタンザニアに属するザンジバル諸島の地名のこと。
「ザンジバル・ナイト」。意味はよ~分からんのですが、なんとなくワイルドでずいぶんとカッコいい曲に思えたわけなんですよ。当時。

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フィリピンから来日した当初
日本語の語感が怒っているようで怖かったそうです

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フィリピンでは若い頃から天才少女として有名だったそうです

一連の「銀座ジュエリーマキ/銀座じゅわいよ・くちゅーるマキ/カメリアダイヤモンド」のCMは8~90年代を彩った派手やかなものでしたね。なっつかしいなあ。
CMの流れる地方によって紹介される店舗が違っていて。大阪人だった私にとって耳に馴染んでいるのは今は亡き「ナビオ阪急3階」上京してからは「日比谷シャンテ2階」だなあ。どっちの店舗も行ったことないけどねw

ザンジバル・ナイトfull

国内外の有名女優が起用されてセクシーでカッコいい楽曲が流れて。このCM由来でヒットした曲も多いんじゃないかな。「ザンジバル・ナイト」の他には、宇崎竜童「炎の女」、高橋真梨子「桃色吐息」、鈴木聖美withラッツ&スター「ロンリー・チャップリン」、B'z「太陽のKomachi Angel」なんか思い出しますね。
起用された海外の女優はファラ・フォーセット、リー・トンプソン、ダイアン・レイン。日本の女優では池上季実子、秋吉久美子とかね。
いかにもバブリー。今の日本にはああいうCMって似合わなくなっちゃったなあ。
ちなみに運営会社である株式会社三貴は、バブル期以降に経営が悪化して何度も経営破たんを繰り返し、当時とは全く異なる経営母体となっているようです。
銀座ジュエリーマキやカメリアダイヤモンドはまだあるらしいですけどね。

もう一曲
大好きな「マジック」

ザ・コクピット

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ザ・コクピット(1993年/日本/監督:川尻善昭・今西隆志・高橋良輔)

ソリッドさんの記事に触発されました。

本作は、松本零士の傑作短編集「戦場まんがシリーズ」の中から三本をピックアップし、三人の監督によって描かれたオムニバスOVA作品
実は私、今まで「ザ・コクピット≒戦場まんがシリーズ」であることを知りませんでした。ちなみに「ザ・コックピット」というタイトルで「戦場まんがシリーズ」を含む同趣旨の作品が漫画文庫としてまとめられています。

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「戦場まんがシリーズ」は第二次世界大戦を舞台に、日本・ドイツ・アメリカ軍の兵士たちを主人公にした一話完結型の短編集。戦場におかれた男たち(わずかに女たちも)の誇り、悲しみ、怒り、無念さ、虚しさ、夢、希望、意地、矜持・・・そんなものが混然となって描かれた熱く、それでいてひんやりと冷たさを秘めた物語です。
そんな人間ドラマに、松本零士の圧倒的なメカ愛・兵器愛が加わっています。
戦闘機、爆撃機、戦車、戦艦、潜水艦、バイク、銃器類・・・時には架空のメカまでも登場して、男の心を熱く打ちます。
第二次世界大戦の物語を「カッコいい」とか「ロマン」とか表現するのははばかられるのは承知しているのですが、高揚する気持ちが止められないのも事実です。
まあ、そんなときには水木しげるの戦記モノを読むと心が鎮まりますがw

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高高度戦闘機フォッケウルフTa152H-1

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原子爆弾護衛を命じられたラインダース
葛藤の末に彼が下した決断は・・・

<成層圏気流/脚本・キャラデザ・作画監督・監督:川尻善昭>
フォッケウルフTa152H-1に乗り米軍から鹵獲した爆撃機護衛を任されたエアハルト・フォン・ラインダース(堀内賢雄)だったが、爆撃機に乗り合わせたかつての恋人メルヘンナー(篠原恵美)から原子爆弾が搭載されていることを知る。
その使用は悪魔に魂を売ることに等しい。メルヘンナーの意を汲み取ったラインダースは敢えて爆撃機を米軍機に襲わせるのだった・・・

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ラインダースの元恋人メルヘンナー
原子爆弾開発に関わった彼女の胸の内は・・・

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高高度戦闘で圧倒的戦力を示すTa152H-1

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原作からの一コマ

三作品の中で一番女性の登場が多く、ロマンスの香りを残す物語でしたが、大量破壊兵器使用と元恋人の命を天秤にかけざるを得なかった男の葛藤と誇りが描かれた秀作です。
花を添える主役メカは高高度戦闘機フォッケウルフTa152H-1。実在する機体です。Fw190を改良した大戦末期の高性能機。そのスペックの高さから一説には究極のレシプロ戦闘機と評されていますが、歴戦のエース・ラインダースがそれだけの高性能機に乗りながら米軍機にみすみす恋人の乗る爆撃機を攻撃させた彼の心のうちはいかばかりだったことか。
一作わずか25分足らずのランニングタイムは、短編原作のアニメ化にはちょうど良い長さなのですが、本作では敢えてラインダースとメルヘンナーの関係に原作にはない要素を加えることによって二人の関係に踏み込んでいました。

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日本人の心に響く「桜花」というネーミング
名付け親は悪魔的であったと思います

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野上自身がロケットエンジニアを目指していたという皮肉
桜花のエンジニアの心情を察していました

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私の祖父は職業軍人、母に父親の記憶はありません
子を持つ親になって祖父の無念を感じます

<音速雷撃隊/脚本:わぐりたかし/監督:今西隆志>
特攻兵器「桜花11型」の搭乗員・野上少尉(緑川光)は、有効射程距離内まで桜花が到達できなかったために基地へと生還する。一日の猶予の後に野上を載せて再び一式陸攻は出撃する。人間を部品とする兵器を敵艦隊に近づけるために、護衛機は特攻し、また一式陸攻も次々と落ちていく。キチガイの沙汰と罵る米軍士官だったが、しかし米軍が原爆を投下したことを知り、自軍もまた狂っていることを悟る・・・

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米軍機に特攻して一式陸攻を守る護衛機

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その一式陸攻もまた桜花を運び終えて落ちます

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死にゆくものが死にゆくものに伝える謝辞

有名な桜花による特攻を描いた本作。しかし悲劇は搭乗員だけに訪れるものではありません。桜花のロケット燃焼時間はわずか30秒足らず。確実に艦船に当てるには制空圏奥深くまで運ぶ必要があり、桜花を搭載した一式陸攻も、そしてそれを護衛する戦闘機の乗員たちも決死行であったのです。
「必ず送り届けてやる」
実際に野上少尉を運んだ男たちも戦死、それを防ごうとした米軍兵も戦死、野上少尉自身も戦死、そして米軍艦船の乗員も戦死。死・死・死・死・・・。両軍の兵士それぞれに夢があり、死んでほしくないと願った家族や恋人がいました。
三作品中もっとも端的に戦争の狂気を観る者に突きつける傑作です。

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鉄の腕は萎え
鉄の脚は力を失い
うもれた砲は二度と火を吹くことはない

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自軍と思いきや乗っているのは米兵

<鉄の竜騎兵/脚本・監督:高橋良輔>
空軍基地から援軍を求めて伝令にやってきた若き宇都宮一等兵(山口勝平)。しかしその援軍も壊滅状態となっていた。宇都宮は生き延びていた古代一等兵(永井一郎)とともに側車(サイドカー)に乗って空軍基地へと戻るが、すでに基地は米軍の手に落ちていた。元バイクレーサー古代は己の生き様をかけてゴールを目指して駆け抜けたが、基地からの砲撃を一身に受ける・・・

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戻る先とて無いことを知ったうえでの決死行

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これがレースだったら古代は勝者だった
見送る米兵だけが真実を知っていた

冒頭とラストに戦地で朽ち果てた側車が描かれるのですが、監督は高橋良輔ダグラムのあのシーンを嫌が応にも彷彿とさせます。無念のうちに死んでいく兵士がいる中、孤立無援・絶体絶命の境地にあって一人握りの満足感を得て人生を閉じた男の物語です。
主人公・古代の声は永井一郎。酒瓶片手に甲高い声で笑う姿は同じく永井氏が声を当てた佐渡酒造を思い浮かべます。彼の声が物語に深みを与えてくれました。さすが。
ちなみに、「サイドカー」「スコープ」のことを私はつい「側車」「照準眼鏡」と言ってしまうのですが、これは明らかに「戦場まんがシリーズ」の影響です。

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私の好きなエピソードの一つ「グリーン・スナイパー」より
二人の狙撃手の対峙の結末は・・・

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片肺飛行の帰路に立ちはだかる「スタンレーの魔女」
魔女に魅入られた男たちの運命は・・・

アニメ化されていない上記三作品以外も傑作ぞろいの「戦場まんがシリーズ」。熟読していた中学高校生時代よりも、歳を重ねた今読むとまた感動もひとしおでした。
全話泣けると言っても過言ではありません。今更ながら松本作品の中で最高傑作は本シリーズなのではとすら思います。
松本ファンで未読の方には、強く強くご一読をお勧めします。
ちなみに、松本零士の愛弟子・新谷かおるも同趣旨の短編集「戦場ロマンシリーズ」を描いています。負けず劣らずの秀作ですが、テーマは同じでも作家性の違いが読み取れて面白いですよ。「戦場ロマンシリーズ」の第一話を読めばよく分かります。

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「ベルリンの黒騎士」より
メッサーシュミットMe262がメチャクチャカッコいい!!

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子供の頃、プラモデル作りました

印象的な話は数知れないのですが、「グリーン・スナイパー」「スタンレーの魔女」「ベルリンの黒騎士」あたりが特に好きだなあ。
特に「ベルリンの黒騎士」に出てくるメッサーシュミットMe262がもうメチャクチャカッコ良くてね。世界初の実戦配備されたジェット戦闘機。圧倒的速力はレシプロ機の追随を許さなかったそうです。まさに遅れてきて傑作機。プラモデル作ったなあ。実際には色々問題のあった機体らしいのですけどね。デスシャドウ号よろしく黒字にドクロのMe262がベルリンの空を駆け抜ける姿にはひたすら痺れました。
アニメ化してくれ~。

キャリー・フィッシャーさん 逝去

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年の瀬にきてとても悲しいニュースが飛び込んできました。
キャリー・フィッシャーさんが27日にお亡くなりになりました。
まだ60歳でした。とてもショックです。悲しいです。

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私が大好きなEpⅣオフショット
素敵な笑顔ですよね

キャリー・フィッシャーさんと言えばとにもかくにもレイア姫
他にもいくつか出演作はありましたが、正直あまり印象に残る役柄もなく。女優俳優さんは洋の東西を問わず超当たり役からのイメージ脱却に苦労されます。ショーン・コネリーやハリソン・フォードのように完全に脱却した方もいらっしゃいますが、藤岡弘、のように生涯を当たり役のイメージと共に役者業を続ける方もいらっしゃって、キャリー・フィッシャーさんもレイア姫と共に生きた方だったのだろうと思います。ごく最近になってその超当たり役を演じられたのも二人に共通してますね。

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SW初登場時のレイア姫
若い!かわいい!

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EpⅧより
素敵に年を召されました

キャリー・フィッシャーさんは芸能一家に生まれ、お母さまはあの「雨に唄えば」のデビー・レイノルズ。スター・ウォーズのオーディションの際、若くして他人に命令することに慣れていることが決め手の一つになったのだとか。
しかしまさにその判断は的を得ていたのでしょう。小柄な小娘がヴェイダー相手に一歩も引かず毅然とした態度を取り、海賊やガキンチョのハンやルークを半分見下しながら鼓舞する様子は実に堂に入っていたものでした。

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8月にはR2-D2のケニー・ベイカーさんも亡くなられています

私はEpⅣをリアルタイムで劇場で観ましたが、小学校低学年だった当時のレイアの印象は「かわいいお姉さん」でしたね。姫なんだけど、ツンツンしてるんだけど、でもかわいらしくって。
美人かと言われれば、確かに絶世の美女とは言い難く。でもクリンとした瞳がとてもキュートでチャーミングでレイア姫というキャラクターにはやはり彼女をおいて他にはいませんよね。

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EpⅤのオフショット
毛むくじゃらの絨毯に胸触られた?w

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こちらもEpⅤから
氷の惑星ホスの基地内かな

EpⅣではまだまだ子供っぽかった(撮影時は20歳くらい?)彼女。オフショットを見るとどれもすごく初々しくてかわいいんですよね。それはハリソン・フォードにもマーク・ハミルにも言えることなんですけど。何とも微笑ましい写真がいくつも残っています。

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EpⅥのビキニ姿で波打ち際で戯れるレイア!

EpⅥではそんな彼女も落ち着きのある大人の女性に成長。ハンとの恋愛模様が堂に入ったものになっていましたが、つい最近、実際恋愛関係にあったと衝撃のカミングアウトがあったりw
ジャバとのビキニ姿共演シーンにあたっては、ルーカスから厳しいダイエット指令があったとか。その甲斐あって見事なバディを拝めたのはまさに眼福。全世界の男性にとって僥倖となりました。

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ワ~オ

以前、当ブログでもご紹介しているのですが、私、イベントで彼女に会ってサインを頂いてツーショット写真を撮ったことがあるのです。まだ新シリーズ企画前だったので気軽に日本のファンの前に現れてくれる余裕があったのでしょう。
実施にお会いした彼女は、正直女優オーラはすっかり消えていたものの、終始アルカイックスマイルを浮かべておられ、ファン一人一人にとても丁寧に対応されていらっしゃいました。お人柄が想像できますね。

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目の前で私の名前入り直筆サインを頂きました
宝物です

ツーショット撮影の際は、こちらが緊張と遠慮でなかなか近づけなかったのですが、彼女の方からピッタリと寄り添ってくれて。なんと胸のあたりが私の右腕に当たっちゃったりしましたよ。あのレイア姫の胸が!w
もう4年半以上前のことになるのですが、あの日のことは鮮明に覚えています。写真とサインと思い出は私の一生の宝物です。

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姫とツーショット!
ヘッタクソな合成ですみません(^^;)

60歳。まだまだお若いですね。
スター・ウォーズ関連に関わらず、これからもたくさんのご活躍を期待していたのですが本当に残念で仕方ありません。スター・ウォーズ次回作となるEpⅧの撮影は既に終えられているということですが、そちらが遺作となってしまうのでしょうか。
たくさんの夢や喜びや感動をありがとうございました。
どうか安らかにお休みください。

わが青春のアルカディア

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わが青春のアルカディア(1982年/日本/勝間田具治監督)

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CG版ハーロックよりはずっと面白いですよ

<ストーリー>
イルミダスに占領された地球。その中にあって歴戦の宇宙船艦長ハーロック(井上真樹夫)は敗北の屈辱に耐えていた。技術士官だった大山トチロー(富山敬)に出会ったハーロックは、同じくイルミダスに占領下にあるトカーガ星消滅命令を無視してトチローと共にアルカディア号でトカーガ星へと向かう。
しかし、イルミダス占領政府はハーロックの恋人マーヤ(武藤礼子)とエメラルダス(田島令子)を人質に取る。トカーガ人のゾル(池田秀一)が二人の窮地に挙兵するが、ゾルは命を失い、マーヤは撃たれ、エメラルダスも顔に傷を負ってしまう。
トカーガの滅亡、マーヤの死を背負い、ハーロックとトチローはドクロの旗を掲げて地球を旅立つ・・・

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ヤングハーロックの出会いと苦悩の旅
ファン待望でした

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生涯の友大山トチロー
遠い祖先からの縁でした

私が人生で最初に惚れた男(そういう意味じゃなくw)はキャプテンハーロックです。きっかけは劇場版「銀河鉄道999」。その後テレビアニメ版「キャプテンハーロック」、原作漫画と読み進みました。
強く、カッコ良く、誰にも媚びず、信念を曲げず、友を裏切らず。どんな敵にも不適の笑顔で立ち向かい、寡黙ではあるがしばしば心に響く言葉をつぶやく。男の中の男。松本零士の美学の権化。
小学校高学年の頃は彼に夢中になったものです。

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ハーロックがただ一人愛した女性マーヤ
武藤礼子さんの声が抜群

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右目負傷の秘密が明かされます

そんなわけで憧れのハーロックの未だ語られざる前日譚が映画になると知ったときはそれはもううれしかったわけです。しかし同時に「宇宙戦艦ヤマト」から続いた松本零士ブームは下火となっていき、私自身もまたガンダムやうる星やつらなど次に夢中になるものが続々と現れていた時期でもありました。
本作は当時劇場鑑賞したのですが、付き合ってくれる友達もなく親と観たのを覚えています。今回はそれ以来実に34年ぶりの再鑑賞となりました。
ぶっちゃけ印象に残っていたのは、石原裕次郎出演の冒頭シーンと渋谷哲平の主題歌だけ。999やヤマトの映画を今なお鮮明に記憶しているのとはえらい違い。大人の視点で見直して、それも致し方ないところだったなというのが正直な評価です。

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辱めを受けるエメラルダス!

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左頬の傷の秘密が明らかに

決してつまらない映画ではありません。むしろ松本零士ファンにとっては見どころ満載です。若きハーロックの苦悩、トチロー・エメラルダスとの出会い、右目の負傷の由来、アルカディア号誕生。これらが映像化されるのですからワクワクもんです。
当時としては映像も音楽も一級品でしたし。
しかし見どころを並べることが中心になってしまい、一本の映画として考えると出来が良いとは言えなかったのが残念
少年の心を鷲掴みにした劇場版999に比肩するには遠すぎました。

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アルカディア号、発進!!

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女性を抱くハーロック
とても珍しい

本作は興業的にも今一歩で、さよなら銀河鉄道999の半分ほどの数字だったそうです。それでも当初から予定されていた続編テレビシリーズ「わが青春のアルカディア 無限軌道SSX」も放映されたのですが、こちらも最終的には打ち切りとなってしまいました。好評であったなら、メーテル登場、劇場版エメラルダス製作などが控えていたそうですが・・・
今思うと返す返すも残念なのですが、当時は私も「SSX」を観ていなかったんですよ。だって「うる星やつら」の裏だったんだもん。
なんでよりにもよって人気絶頂だった「うる星やつら」にぶつけちゃったかな~。

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ファントム・F・ハーロック
「スタンレーの魔女」より

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正直、石原裕次郎の声が合っていたとは・・・

世間一般の評価はさておき、私の中でも急速に松本零士熱が冷めていった時期だったんですよね。男の美学よりも女のケツ。思春期に突入した私はラムちゃんに夢中になっちゃったわけなんですw
松本零士イズムの素晴らしさを再確認できるようになったのは、実はようやく40代になってから。ずいぶん遠回りしてきたなあ。
「さらば」「新たなる旅立ち」「永遠に」アンドロメダ「劇場版999」コスモドラグーン999のパスアルカディア号(テレビ版)「戦場まんがシリーズ」ときて、ようやくハーロックと袂を分かつきっかけとなった本作にたどり着きました。これからは松本零士ネタをもっとガシガシ取り上げていきたいですね。未見の「SSX」も見てみたいなあ。

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「わが青春のアルカディア」より
時間は短くも生まれた信頼関係が熱い!

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いきなり冗談を言い合う二人
とにかく馬が合ったのでしょうね

さて、ディスってばかりの本作ですが、上記の見どころ以外にも感動ポイントはいくつかありまして。そのうちの一つは「戦場まんがシリーズ」で描かれた二人の「ハーロック」を正式にキャプテンハーロックの子孫として取り上げ、映像化した点。
「スタンレーの魔女」に出てきたファントム・F・ハーロック、「わが青春のアルカディア」に出てきたその息子ファントム・F・ハーロックⅡ。映像化されたのは残念ながら両作の一部だけなんですけどね。若干の改編もありましたし。
特に「わが青春のアルカディア」は、盲目となって年老いたハーロックⅡの一人語りから生涯の友台場の息子が登場するまで、照準器REVIC12Dを絡ませた物語として感動要素をなすものなので、端折ることなく一つの作品としてアニメ化したもらいたかったところですね。

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「キャプテン」ハーロック誕生

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自由の旗のもとに
アルカディア号は星の海を征く

今年の記事はこれにて終了です。
おかげさまで一年間楽しいブログ生活を送ることが出来ました。
みなさん、良い年の瀬をお迎えください<(_ _)>

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不敵な笑顔の裏に隠されたハーロックの物語でした

超電磁ロボ コン・バトラーV 25話・26話

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超電磁ロボ コン・バトラーV
第25話「大将軍ガルーダの悲劇」
(1976年10月9日放送/脚本:辻真先/演出:出崎哲)
第26話「オレアナ城大崩壊!」
(1976年10月16日放送/脚本:辻真先/演出:出崎哲)

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皆さん、明けましておめでとうございます。
本年も宜しくお願い申し上げます。

さて今年は酉年。鳥と言えばガルーダ。ガルーダと言えばコン・バトラーV。
てなわけで今年一発目の記事は「超電磁ロボ コン・バトラーV」の名編をご紹介いたしますよ。(相変わらず強引過ぎw

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鳥と言えばガルーダ
ガルーダと言えばコン・バトラーV

<第25話ストーリー>
度重なる失敗についに女帝オレアナ(野沢雅子)から更迭を言い渡される大将軍ガルーダ(市川治)。ガルーダを慕うロボットのミーア(千々松幸子)は、自分がコン・バトラーVを倒した暁には更迭を撤回してもらいたいとオレアナに進言し、単身コン・バトラーVに立ち向かう。ミーアが操るどれい獣デモンの決死の攻撃に激しく損傷するコン・バトラーVだったが辛くもミーアを振り払う。ミーアの出撃を知り戦場に乗り込んだガルーダは、逆にミーアに命を救われる。
ミーアを助けるべくオレアナ城の秘密工場に乗り込んだガルーダは、そこで廃棄処分された自分とそっくりのロボット群を見つけ、自分はオレアナの子供であるキャンベル星人ではなく、戦闘用ロボットであったことを知り愕然とする。

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ガルーダへの献身的愛を貫くミーアが美しくも悲しい
千々松さんの声がイイんだなまた

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どれい獣デモンでコン・バトラーVと差し違える覚悟!

<第26話ストーリー>
自身が単なるロボットであったことを知ったガルーダは騙し続けていたオレアナとキャンベル星人に激しい怒りを抱く。同時に自分を唯一愛してくれたミーアへの愛に目覚めながらも絶望の中で死に場所を求めて彷徨う。
一方、オレアナの秘密基地を突き止めたバトルチームの面々は、基地を強襲しオレアナの前に迫るが、コンバインを解除するナルマグネ光線に大苦戦する。そこにビッグガルーダに乗り込んだガルーダが登場。オレアナに反旗を翻し彼女を倒してしまう。
ガルーダはコン・バトラーVに一騎打ちを申し出るが、死闘の末に敗れ去り、愛するミーアを抱きながら爆散するのだった・・・

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コン・バトラーVを気迫の串刺し

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コクピットをも貫く!

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ビキビキのボロボロとなるコン・バトラーV
それでも一発逆転!

変形合体スーパーロボットの魁、コン・バトラーV。その見事な変形合体シーケンス、印象的なエンディングテーマの歌詞(身長57メートル、体重550トン)、安彦キャラ史上最もエロかわいい南原ちずるなど当時観ていなかった世代にも結構有名なことと思います。
ですがあまり物語自体が振り返られることって少ないですよね。それは本作に限らずスーパーロボットもの全体に言えることなのですが。
しかし個人的には南原ちずるのエロかわいいシャワーシーン(第16話)と共にこの二話は忘れられないお話だったりするのです。あんまり印象的だったので、実は長年この話がコン・バトラーVの最終回だと思い込んでたくらいw

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ガルーダを救うためにコン・バトラーVに特攻

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ミーアを救うためにやってきた秘密工場
そこでガルーダが見たものは・・・

見どころは、まずはミーアの献身的な愛と壮絶な死
彼女は冒頭でガルーダから彼の身の上話を聞くんですよ。ガルーダは誇り高いキャンベル星人で自分はしがない慰安用ロボット。身分の違いは分かっていてもなおガルーダを想い続ける彼女がとってもけなげ。
惚れた男のためなら特攻も辞さない女キャラってグッときますよね。ハモンとかマウアーとか。あ、でもイセリナは好きじゃないなあ。
また千々松さんの女性声がイイんだなあ。千々松さんと言えば少年キャラを得意にされている一方で、大人の女性キャラとして有名なのは旧ドラののび太のママなのですが、ウェットな女性声もすばらしいんですよね。
ちなみに、オレアナの更迭宣言やミーア出撃の間ガルーダはず~っとスヤスヤ寝てますw・・・ガルーダw

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失敗作ガルーダ1号

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機械剥き出しのガルーダのドッペルゲンガー

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真実を悟り狼狽

ミーアの作戦はというと、もうはなからコン・バトラーもろともの自爆作戦。鬼神のような攻撃にコン・バトラーがボロッボロになるのも緊張感を煽ります。
余談ですが、スーパーロボットものの見どころは派手な攻撃もさることながら、リアルロボットなら活動不能陥るレベルに壊れちゃうところもあると思うんですよ。絶体絶命感が半端ない。本話でもコン・バトラーは全身串刺しにされ、装甲もビキビキにひび割れちゃう。それでも一発大逆転のハラハラは痛快です。
一方、押っ取り刀で駆け付けたガルーダ。ミーアを助けるどころか逆にコン・バトラーの前でピンチに。ミーアは重傷を負いながらも超電磁スピンに特攻してガルーダを救います。ガルーダ、とにかくイイとこ無しです。(いつものことか?)

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自身の正体を知ってミーアへの愛に気づく

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ミーアの亡骸を抱き、死に場所を求めるガルーダ

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眼前に現れるビッグ=ガルーダ
燃え上がるオレアナへの憎しみ

それでもミーアを救うべくオレアナ城の工場へと急ぐのですが、なんとそこで見つけたのは機械部品が剥き出しの自分の分身たち。
自身が単なる戦闘ロボットであることを悟って狼狽します。
このシーンは子供心にも非常に怖かったですね。
自分のドッペルゲンガーたちが失敗作のロボットというアイデンティティクライシスも怖いのですが、子供にとっては信頼していた母親が本当の母ではなく自分を利用していただけってのが怖かった。
いずれにしても、ガルーダの悲劇はその後のアニメファンに衝撃を与えてしばしばネタにされ続けていました。

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新技・グランダッシャーでオレアナ城へ突入

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ついに女帝オレアナの元へ到達

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しかし大苦戦するバトルチーム

自身がロボットであることを知ってさらに深まる亡きミーアへの愛。同時に深いオレアナとキャンベル星人への怒りと憎しみ。
ひとしきり感情を爆発させたあと、ミーアを抱いて彷徨うガルーダの前に自らを模した巨大戦闘用ロボットが。失うものとてないガルーダは高らかに笑って巨大ロボット=ビッグ・ガルーダに乗り込みます。
一方、オレアナの秘密基地を見つけたバトルチームは、新技グランダッシャー(アントニオ猪木直伝)を引っ提げて乗り込みます。雑魚は難なく蹴散らすも、コンバインを強制解除させるオレアナのナルマグネ光線に大苦戦。
そこにタイミングよく現れたのがビッグ・ガルーダ。

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死に場所を得て不敵に笑うガルーダ

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コン・バトラーVとの激しいロボットプロレス

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超~電磁ヨーヨー!

オレアナ憎し、キャンベル星人憎し、コン・バトラー憎し。
死に場所求めて全方位に噛みつくガルーダ。まずはかつて母と慕ったオレアナを爆殺。返す刀でバトルチームに一騎打ちを申し出て、激しいロボットプロレスののちに敗北。
しかし全てをやり尽したガルーダはミーアの亡骸を抱きつつすがすがしい笑顔を浮かべた直後に爆散して果てます。何とも激しいガルーダの最後。これは当時の少年たちとアニメファンたちの心を熱く打ちましたね。
ぶっちゃけ豹馬やちづるたち主人公そっちのけの展開です。だが、それがいい。
もうこれで最終回でいいじゃん的展開なのですが、物語は半ば。直後から新たな敵・女帝ジャネラ(つかせのりこ)登場となるのです。

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ガルーダとの決着の時

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思いのたけをぶつけた後、ミーアと共に逝く・・・

あ、ちなみにお察しの方も少なからずいらっしゃることと思いますが、今回の記事は前フリです。さて次回は何が出てくるかな?
レッツ!コ~ンバイ~ン!!(バレバレw)

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カプセルポピニカ コン・バトラーV

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カプセルポピニカ コン・バトラーV

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スーパーロボットは数あれど、やはり我々世代に強く訴えるロボットの一つがコン・バトラーV。合体変形ロボとしてゲッターロボに遅れること2年。先立つゲッターの変形合体はぶっちゃけ子供心にも物理的に不可能(それで偉大なるゲッターの魅力が寸分も薄れるものではないのですが)であったのに対し、コン・バトラーVはそもそもオモチャが制作販売されることを前提にデザインされたものだったのでしょう。いかにもあり得そうな変形合体はゲッターとは違う魅力を放っていました。
両者の変形合体シーンを比べると、ゲッターはギュルギュルギュルーンとあっという間に終えてスピードと勢い重視コン・バトラー変形合体機構そのものに重きを置いて念を入れてアピールしているのが面白い。

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バトルジェット
主人公機です

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裏から見ると顔面剥き出しなので妖怪みたいですw

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さて、コン・バトラーVは、5人のパイロットが乗るバトルジェット(葵豹馬)、バトルクラッシャー(浪花十三)、バトルタンク(西川大作)、バトルマリン南原ちずる様)、バトルクラフト(北子介)の5台のマシーンが「レッ~ツ!コ~ンバイ~ン!」の掛け声とともに超電磁バリバリで合体するもの。
当時、これらマシーン1台1台が、今は亡きポピー社のポピニカとして発売されていたのです。のみならず、それらを全て集めればアニメと同様にコン・バトラーVになるという子供にとっては夢のようなオモチャだったんですね。
憧れたなあ。合体する様を想像したら(所有していない限りまさに想像でしかない)アニメ以上に興奮してしまったものです。

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バトルクラッシャー
5体の中で一番意味不明な機体形状

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バトルタンク
飛べません

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やっぱ男のメカにはキャタピラとドリルは必須ですよね

しかし。
そもそもポピニカや超合金ってのは当時の子供にしてみれば高価なものであったわけなんですよ。日常的に買ってもらえる代物ではなく、誕生日やクリスマスにおねだりしてようやく手に入れられるモノ。実際これら5台のバトルマシーンも当時1台1,700円前後したわけです。
それをね、一気に手に入れることは事実上不可能なわけで。仮に誕生日とクリスマスを利用したとして2年以上かかっちゃう。子供のタイムスケールでそんな入手計画を立てられるわけもなく。(そもそもそんな長い発売期間であるはずもなく)
本当に夢のアイテムだったんですよね。
ちなみに5台セットで販売された「コンバインボックス」というのもありましたが定価は7,900円。当時の大卒初任給は94,300円。やっぱフツーの家庭の子供がそうそう買ってもらえるわけありませんな(笑)

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バトルマリン
バトルタンクの輸送機も兼ねています

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ち、ちずる・・・ハアハア(*´Д`)

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新春お年玉第一弾
拘束されたちずる

さてこのポピニカですが、その後1984年に「電磁合体」としてダウンサイジング&廉価版が登場。近年になって1999年(2006年再販)と2009年に「超合金魂」が発売されていますが、こちらは当時を懐かしむ高額大人向け商品です。
当時モノはもちろん、2009年の「超合金魂」もプレミアがついてしまっていて容易に入手できるものではなくなっています。
くそ~、結局大人になってもコン・バトラーのポピニカで遊べないのか~?!泣けるぜ。しかし諦めるのはまだ早い。財布に優しい一般サラリーマン向けのグッズがあったのです。
それが今回ご紹介するカプセルポピニカ

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新春お年玉第二弾
ちずるのシャワーシーン

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新春お年玉第三弾
私、昨日で47歳になりました

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新春お年玉第四弾
ぶっちゃけカプセルポピニカ以上にこっちが主役w

こちらは2002~2003年に登場したガチャガチャ商品
しかし侮ってはいけません。70年代の超合金・ポピニカを可能な限り忠実にダウンサイジングした優れものなのです。コン・バトラーだけでなく、ゲッター、ゼロテスターなどのアニメモノ、ライダー、キカイダーなどの特撮モノなど多くがラインナップされたました。
今でも大きくプレミアがつくことなく、当時のガチャガチャ金額300円前後(モノによりますが)でヤフオクなどで入手可能となっています。

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バトルクラフト

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細かいギミックまでも再現

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なんせガチャガチャに収まるサイズ。オリジナルの1/3以下くらいでしょうか。しかし現代の技術はそれを覆すかのように造形維持を可能にしています。
加えてあのコン・バトラーの変形合体機構を再現しているというんですから驚きの一言。値段を考えれば恐るべき緻密さと部品精度です。70年代のおもちゃ魂と21世紀の技術が結合したまさに日本おもちゃ工芸の粋と言っても過言ではないでしょう。
当時のコン・バトラーVは身長約30センチ、カプセルポピニカ版は10センチ程度。しかし彩色や造形に手抜かりがないため写真で見る限りはそうと気づきにくい。7~80年代の単色消しゴムガチャガチャ製品とは雲泥の差です。まあ値段も10倍以上違うけどw

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レ~ッツ

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コ~ン

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バイ~ン

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ウヒョ
これを再現

で、こんな商品を喜んで手に取っている方々は40代以上。もうそろそろみなさん老眼入ってきてるんじゃないですか?ぶっちゃけ私も細かいところが良く見えません。目をシパシパさせながら弄ってるのが楽しいのやら苦痛なのやら。遊びながら苦笑いですわ(笑)
そもそも私は当時のポピニカで遊んだことが無いので再現性については詳細に言及できないのですが、どうやらダウンサイジング上やむを得ないところ以外はかなり拘ってくれているとか。
は~、当時買えなかった(そして今もなお当時モノを買えない)哀れな元少年たちを慈愛で包み込んでくれるような商品ですわ。

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扁平頭はアニメ準拠

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とは言え、強いて一点だけ残念なところを上げるとするならばそれは材質。
本物は大部分が超合金たるダイキャスト製だったわけですが、こちらはオール樹脂製。つまり軽い。5体合体させても軽い。
超合金とポピニカへのあこがれはあの「重さ」に大きな要因があったわけで。一個300円の商品にコレをいうのは酷ですがその点はやはり悲しいです。
あ~、やっぱ当時のコンバインボックスが欲しい。宝くじ当たんねえかなあ・・・(言ってることがこの20年同じw)。

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ちゃんとファイティングポーズもとれるぞ!

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ドリルも付属だ!

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー

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ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー
(2016年/アメリカ/ギャレス・エドワーズ監督)
99点
※ネタバレなし

鑑賞前まで期待と不安が入り混じっていましたが、素直に感動することが出来る秀作に仕上がっていました。
あのディズニーが「スター・ウォーズ」の名を冠して送り出す作品。
このクォリティですらむしろ最低条件だったのかもしれません。

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What is it they've sent us?
Hope.
号泣しました(T_T)

<ストーリー>
ヤヴィンの戦いの少し前。帝国軍が巨大破壊兵器デス・スターを開発していることを知った反乱同盟軍は、開発技術者であるゲイレン・アーソ(マッツ・ミケルセン)の娘ジン(フェリシティ・ジョーンズ)を利用して彼への接触を図ろうとした。裏でゲイレン暗殺の命を受けたキャシアン・アンドー(ディエゴ・ルナ)、セキュリティドロイドK-2SOと共に、育ての親ソウ・ゲレラ(フォレスト・ウィテカー)のいる惑星ジェダに向かったジン。そこでチアルート(ドニー・イェン)・ベイズ(チアン・ウェン)・ボーディ(リズ・アーメッド)らと出会い、ゲイレンは帝国軍に協力するフリをしてデス・スター内に構造上の弱点を隠したことを知る。
一方、デス・スター開発主任クレニック(ベン・メンデルソーン)はゲイレンを尋問するが最中に反乱同盟軍の爆撃を受けてゲイレンは死亡してしまう。
ジンたちはゲイレンの意思を継いでローグ・ワンを名乗り、デス・スターの設計図のある惑星スカリフへと旅立った。
スカリフを舞台に反乱同盟軍と帝国軍の壮絶な戦いが始まる・・・

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本作のヒロイン・ジン
次第に強い意思を示していく過程が素敵でした

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ジンと行動を共にするキャシアン
最初は好感度の低かった彼も熱い同盟軍の勇士に

一番大きな不安要因は監督がギャレス・エドワーズだったこと。
まさに"I have a bad feelin' about this"
ご存じの通り2014年度版ハリウッドゴジラを撮った方ですが、映画の運び方が下手というか、もったいぶった演出が過剰というか、正直イマイチだった。アイデアと映像演出は素晴らしいですし、ゴジラの掘り下げは称賛すべきものがあったのですが。
で、やはり本作も中盤まではかなりもったいぶった展開なんですよ。高揚感の少ない欝々とした物語が続くんです。「嫌な予感が当たっちゃったなあ」だったのですが、中盤以降は一転してそれまでの欝々が逆回転するような血沸き肉躍る熱い展開
そうなると前半の展開はむしろ後半に深みと感動を与えるために必要な演出であったと手のひらを返す思いでした。成長したな、ギャレス。(上から目線w)

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本作の主役はある意味「デス・スター」
その脅威を遺憾なく発揮

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スターデストロイヤーも威圧感バリバリ

本作には、あからさまに意識しただろう特徴がいくつかあります。
まず一つ目は戦闘描写が従来のスター・ウォーズ作品とはかなり異なること。
スター・ウォーズの戦闘描写ってね。かなりマイルドで寓話的なんですよ。
思い出してみてください。例えば爆発シーンなんか、うわ~爆弾だ~、ドカーン、やられた~みたいな。痛みを伴わない記号のような表現が多かったでしょ。
ところが本作はすごく痛々しい。近年のハリウッド製戦争映画の様に爆発にリアリティがあるんですよ。手足が吹き飛んだりはさすがに無いんですけどね。
また、デス・スターのスーパーレーザーの破壊力もEpⅣ(オルデラーンに発射!ビー、ドカーン)とは雲泥の差でその脅威を描いています。
これは監督の作家性の問題と言うより、そもそも本作が本編とか異なる外伝であることから、ターゲット層の違いを意識して作風を変えているんだろうと思います。

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本作で一番おいしいキャラだった新ドロイド・K-2SO

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新登場のデス・トルーパー
意外と存在感薄かったw

また、旧来単純に「正義」として描かれていた反乱同盟軍が一枚岩ではなく、必ずしも清廉潔白な行動だけをしていたわけではないことが分かります。
反帝国派の急先鋒であるゲレラ一味はまるで某過激派組織のよう。また、ジンたちと行動を共にする「ローグ・ワン」の面々はスパイ、破壊活動、暗殺を請け負った汚れ仕事の従事者。
元々、スター・ウォーズは反体制的メッセージ性を秘めた映画でしたが(特にEpⅢはそれが濃厚)、本作でもそれを強く踏襲しています。
考えてみれば、帝国が世界の中心勢力=アメリカだとすれば、武力反抗している同盟軍は某過激派組織のようだと考えられなくもないわけで。こういったアンチテーゼの香りは実にスター・ウォーズらしいです。

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チアルートはジェダの寺院を護っていた元僧兵
フォースは操れないが超強い

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チアルートの相棒・ベイズ
そうは見えないけど中国人俳優ですw

中国市場を大きく意識したキャラクターがついに登場しましたね。
そもそもEpⅣは黒澤明の「隠し砦の三悪人」をオマージュしていることで知られていますし、オビ=ワン役に三船敏郎へオファーがあったことも有名だったりして、スター・ウォーズは日本/東洋とのかかわりも少なくなかったのですが、本作でようやくメインキャラに東洋人が二人登場しました。しかもカッコいい役!これはうれしいですね。日本人じゃないのがちと寂しいですが。
チアルート・イムウェ役のドニー・イェンは言わずと知れた「本物」のカンフースター。近年ハリウッド作品にも多く進出していますが、私は香港製作の「孫文の義士団(2009年)」(傑作!)が強く印象に残っています。
あ~、そういえば本作は「孫文の義士団」に似てるなあ。

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本作のキーマン・ゲイレンにマッツ・ミケルセン

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反帝国軍過激派のソウ・ゲレラ(フォレスト・ウィテカー)
まるで実在の某過激組織のよう

本作はかなりコアなスター・ウォーズファンを意識して製作されています。
本編であるEpⅦが一般人への敷居を低くしていたのと正反対のようです。
グランドモフ・ターキン(ピーター・カッシングのアーカイブ映像+CG)やベイル・オーガナ(ジミー・スミッツ)のような比較的知られたキャラが登場するのはもちろん、モン・モスマやジャン・ドドンナと言ったファンじゃなければ知らんだろうなというキャラも何の説明もなく顔を出します
お馴染みの3PO&R2がワンカット登場するとかはいいとして、レッド・リーダー&ゴールド・リーダー、コーネリアス・エヴァザンあたりはもう完全にマニア向け。
ベイルが口にする「アンティリーズ」なる人物が、ローグ中隊のウェッジではなくタンティヴⅣの艦長だと分かるくらいの知識があれば、本作は3倍興奮できることでしょう。

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AT-ATの恐怖再び!

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X-WING部隊の大空中戦も堪能できます

ヤヴィン4やムスタファー(ヴェイダーが根城にしていたことには驚きました)といった旧作惑星が登場するだけでなく、本作は旧作の舞台を彷彿とさせる画面作りが施されています。
雑然としたジェダの都は当然にモス・アイズリーを思い出しますし、スカリフの白浜を歩むAT-ATはホスでのそれらを彷彿とさせます。泥沼のイードゥはダゴバへの不時着に似ていますし、スカリフの基地の出入り口付近はエンドアのそれと全く同じだったり、エンドアの戦いに見まごうばかりの大空中戦はあるし。
こういう心憎い配慮は我々コアなオールドファンをニヤリとさせてくれました。
この点はオタク監督ギャレス・エドワーズの面目躍如でしょう。

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旧作からのマニア泣かせのシーンもふんだんにありました

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モン・モスマあたりは説明なく当然に登場

総じて、衝撃の結末、テーマ、端々に散りばめられたコアなスター・ウォーズ知識を鑑みれば本作は外伝映画だからこそできた大人向け、マニア向けの映画だったと言えます。スター・ウォーズファンほど高評価と言われている所以なのかもしれません。コアなファンって私以上の中高年だろうしね。
また、力技ともいえる怒涛の後半展開はマニアならずとも一般の映画ファンにもグッとくるところなのではないでしょうか。

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後半は怒涛の展開

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手に汗握ること必定です

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そしてもちろんヴェイダーも登場!!

キャラクター&役者陣はクセがある人たちばかり。
主人公のジン、キャシアン、ボーディ、クレニックら主要キャラクターはかなり屈折していますし、それを演じた役者さんたちも日本じゃほぼ無名。ついつい観始めはビッグネームであるマッツ・ミケルセン演じるゲイレン、フォレスト・ウィテカー演じるソウ・ゲレラに注目してしまいます。いえ、それ以前にどうしてもお馴染みのスター・ウォーズキャラクターに目を奪われがち。
しかし物語が進むに連れてどんどん感情移入が進み、最後には全員を「スター・ウォーズキャラクター」として受け入れていることでしょう。
本作で一番おいしいキャラは、新ドロイドK-2SOかなあ。
もっともそのK-2SOも、最後に鬼神のようなライトセイバー捌きを見せたヴェイダー(声はジェームズ・アール・ジョーンズ!)と、最後の最後に登場したあの方にイイとこ持って行かれちゃったんですけどねw

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クロダコ踊り(とんでも戦士ムテキング挿入歌)

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クロダコ踊り(作詞:原征太郎・柳川茂/作曲・編曲:はやしこば )

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どういう訳だか娘たちがインラインスケートをやりたいと言い出しました。
さらにどういう訳だか妻がやたら積極的で、近くで専門店を見つけてきて妻と娘たち三人分の道具まで買い揃えてしまいました。
私はやりません。50歳手前のオッサンがそんなもんに手を出したらどんな大ケガするやらw小学生の頃はローラースケートを持ってはいましたが、ろくに滑れた記憶も無いし・・・。
購入初日はあいにくの雨。しかし当然買ったらすぐに滑りたくなってしまうわけで、娘たちは我が家の狭い狭い廊下でゴ~ロゴ~ロと滑り始めてしまいました。(さすが
に妻はやらなかったw)
まあ、フローリングが痛むとかもうどうでもいいんです。娘たちが生き生きと育ってもらうための我が家だし。どうせ中古マンションだし。
しかし、案の定というか予想の範囲内と言うか、転んでぶつけて廊下の壁に穴が開けてくれましたよ・・・ああ(泣)

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購入したインラインスケートセットと壁の穴

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長女のムテキンキックが壁に炸裂ww

その後は東京ドームシティのスケート場に行ったり、専門店が主催する無料教室に行ったりで楽しくやっています。
そんな彼女たちを見るにつけ、頭の中で流れる曲と言えば・・・まあ、普通の人ならローラースケートと言えば「STAR LIGHT」や「パラダイス銀河」(by光GENJI)なのでしょうが(つーか、それすら今の20代以下の人は知らないか?)、私のような中年オタクの場合はもう「とんでも戦士ムテキング」しかないわけなんですよ。
♪パラララッパッパ、パラララッパッパ、パ~パパパッパ、パ~ヤパ~♪
♪飛~び出せヒーローッ!ひ~かりのローラーッ!♪

などと水木一郎が歌うオープニングテーマ「ローラーヒーロー・ムテキング」をいくら口ずさんでも娘たちが知っているはずもなく。妻ですら放映時は0歳児だったわけ
でして、「何それ、知らな~い。変なうた~」と三人揃って冷たい答えが返ってくるだけだったりするのですが(泣)

ムテキングOP
ワッチュアネ~ム?

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主人公・遊木リン
タツノコっぽいキャラデザがグッド!

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ムテキングに変身後
カッコいいんだか、ヘンテコなんだか

さてその「とんでも戦士ムテキング」とは、1980年9月から日曜夜6時に放映されていた「科学忍者隊ガッチャマンF」の後番組。タツノコプロによる珍しい非タイムボカン系ヒーローコメディです。調べてみるとタイムボカンシリーズ「オタスケマン」と重複していたんですね。同コンセプトの作品二本を重ねて、しかも一年間放送していたなんて、当時のタツノコは精力的だったんだなあ。
差別化の難しいところですが、80年代のアメリカンポップカルチャー色を強く打ち出したりと特徴ある作風目指していたんだろうと思います。
まあやってることは正義のヒーロームテキングがメカと共に悪党を蹴散らしたりなので、タイムボカンシリーズと結局大差なかったんですけどね。ムテキングやメカの
合金・ポピニカなんかも盛んに発売されていましたし、一年間全56話放映されたことを考えればそれなりに人気も高かったのでしょう。
ちなみに同放送帯では、その後原作付きの「ダッシュ勝平」を挟んであの名作「未来警察ウラシマン」が放送されました。(ウラシマンは後に土曜夜6時30分のタイムボカンシリーズ枠に移動しましたけどね)

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ローラースケート&ウォークマン
80年代アメリカンポップ文化をフィーチャー

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相棒の宇宙保安官タコロー(有崎由見子)

主人公は、ローラースケートに乗りながらウォークマンを聴いているナウい小学生・遊木リン。そのリンが細マッチョのムテキングに変身するわけなのですがギャップが
大きすぎて、子供心に同一人物には見えなかったんだなあ。今思うと変身前後の少年声と大人声を使い分けたCV井上和彦は見事でした。実際、あまりに見事過ぎて子供たちは気づいていなかったのでは?wあっ今気づいたけど、リンは「チョロQダグラム」の時のクリンの声そのものだわ。
カッコいいんだかヘンテコなんだかちょい捉えどころのないキャラでしたね。それだけに印象には強く残っているのですが、ムテキングのマネしようとした小学生は少な
かったんじゃないかなあw

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クロダコブラザーズ
タコキチ、タコマロ、タコサク、タコミの4兄弟

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人間形態に変身後のクロダコブラザーズ

ムテキングED
シャネルズを意識したドゥーアップ調の楽曲

しかしタツノココメディの常として、実は正義側キャラよりも悪党側の方がキャラ立ちをしていました。
本作の悪役は「クロダコブラザーズ」。地球征服にやってきた4人組のタコ型宇宙人兄弟(タコキチ、タコマロ、タコサク、タコミ)です。
普段は黒いタコそのものですが、戦闘時には人型に変身したりします。ぶっちゃけクロダコ形態の方が愛嬌があって面白いんですが、末の妹タコミ(高坂真琴さんの声がキュート!)だけは金髪美少女に変身するのが楽しみだったりしました。
エンディング曲「おれたちゃクロダコブラザーズ」は彼らをテーマにしたもので、同年初頭に大ヒットしたシャネルズの「ランナウェイ」を意識したドゥーアップ調の楽
。つーか、顔の黒いタコが並んでる点でもうシャネルズそのものを意識しているんですけどねw
あ~・・・しかしこれまた最近の若い人は「シャネルズ(ラッツ&スター)」って言っても知らないのかな?

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ムテキ~ング!

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タコミは(敵なのに)ムテキングに惚れてます
「ムテキングさま~ン」(かわいいw)

で、ようやく本題となるのですが、今回特に強くご紹介したかったのはオープニングでもエンディングでもなく、挿入歌の「クロダコ踊り」
戦闘に臨んでクロダコブラザーズが歌い踊る短い歌なのですが、私的にはとてもインパクトの強い耳に残る曲でして。ぶっちゃけ本編よりもこの歌の方が好きだった。
ムテキングのお話し自体は忘れてしまってもこの歌だけは記憶に残っていて、未だにふと思い出してはつい口ずさんでしまったりするのです。
♪タコのあ~たまにハチマキ巻いて、キューっと締めたら締まらない♪
♪あっち締めツルり、こっち締めツルり、い~つまで経っても締まらない♪
♪あ、ヨイショ、い~つまで経ってもキリがない♪
♪あ、ヨイショ、あ、ヨイショ、あ、ヨイショヨイショヨイショ~!♪
(繰り返し)

クロダコ踊り
一度聴いたら忘れられません

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チビダコたちがかわいいんだなw

先ほどのオープニング曲には冷たかった娘たちですがコレには反応してくれまして。「何その歌~、教えて~」とニコニコ顔で迫ってきてくれました。
調子に乗ってそのままムテキングの動画を見せちゃったりして。
アニメ英才教育を施してやりましたよ。
ふははははっ。オレ、大勝利
ちなみに妻はその間、変わらず冷たい視線を向けてきたままでしたけどねw
あ、ヨイショヨイショヨイショ~!(泣き笑い)

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娘たちがいつまで一緒に歌ってくれるやら・・・
あ、ヨイショヨイショヨイショ・・・
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